7月11日
投資被害について
ニューヨークダウ76ドル高、利下げ期待が強まる
米国株式相場は上昇
ダウ平均は76.71ドル高の26860.20、ナスダックは60.80ポイント高の8202.53で取引を終了した。パウエル米連邦準備制度理事会議長が議会証言で米経済は「逆流」の中にあると発言し、今月の連邦公開市場委員会での利下げが意識され買いが広がった。パウエル米連邦準備制度理事会議長は「不透明感」に度々言及するなど、市場に利下げの合図を送ったと捉える向きが多い。決算発表シーズンを控えて上値は限られたものの、終日堅調推移となった。ナスダック総合指数は過去最高値を更新。
10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円47銭で引けた
米連邦準備制度理事会のパウエル議長が下院金融サービス委員会の証言で、「6月連邦公開市場委員会以降の不透明性が引き続き見通しを抑制している」としたほか、6月連邦公開市場委員会議事録でも多くの高官がリスクの上昇で、利下げの論拠が強まったと指摘したことが明らかになり、速やかな利下げ観測を受けたドル売りに拍車がかかった。
ニューヨーク原油先物8月限は大幅続伸、原油8月限終値は60.43ドル、2.60ドル高
米エネルギー情報局が発表した週報で、原油在庫が市場予想以上に減少し、取り崩しが続いていることが手がかりとなった。米原油在庫は4週連続で減少し、6月初めにかけての増加トレンドが転換している。石油製品需要は日量2129万2000バレルと堅調だった。需要期に入っているなかで、製油所稼働率は94.7%まで上昇した。ただ、製油所への原油投入量は前年割れを続けている。
米メキシコ湾岸で暴風雨が発生すると予報されていることは、原油や石油製品の供給を一時的に圧迫し、足元の需給の引き締まりを後押しする見通し。米ハリケーン・センターは、米メキシコ湾岸で熱帯性低気圧が発達し、週末にかけて急速に勢力を強めてハリケーンへ成長すると予報している。ハリケーンの中心部はルイジアナ州やテキサス州の境界付近に上陸する見通し。両州は石油関連施設が集中している。
海上にある15箇所の石油生産施設からは従業員が退避を始めており、シェブロンやロイヤル・ダッチ・シェル、BPなどは悪天候に備えている。米メキシコ湾岸の生産量は日量120万バレル程度で、米原油生産量全体の約17%を占める。
ニューヨーク金先物8月限は上昇、金8月限終値は1412.50ドル、12.00ドル高
パウエル米連邦準備理事会議長は、下院金融サービス委員会で証言し、通商政策を巡る不安や弱い世界経済が「引き続き米景気見通しの重し」という認識を示すとともに、景気拡大下支えに向け「適切に行動する」用意があると言明した。ドル安に振れ、金は地合いを引き締めた。