7月12日
投資被害について
ニューヨークダウ227ドル高、トランプ政権の薬剤費巡る方針撤回で明暗
米国株式相場はまちまち
ダウ平均は227.88ドル高の27088.08、ナスダックは6.49ポイント安の8196.04で取引を終了した。昨日のパウエル米連邦準備理事会議長による議会証言を受けて、利下げ期待が強まり買いが先行。トランプ政権は製薬会社が薬剤給付管理企業に支払っている割戻金を禁止する方針を撤回したことから医療保険や薬剤給付管理が買われる一方で、製薬銘柄には売りが広がった。ダウ平均は27000ドルの節目を上回り過去最高値を更新。
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円49銭で引けた
米国の6月消費者物価指数は予想を上回ったほか、週次新規失業保険申請件数も3カ月ぶりの低水準となった。さらに、米30年債の入札結果を受けて米債利回りが上昇し、ドルの買戻しが優勢となった。
ニューヨーク原油先物8月限は小幅安、原油8月限終値は60.20ドル、0.23ドル安
米エネルギー情報局の週報や、ハリケーンの予報を手がかりとして前日に大幅上昇した反動で、売りがやや優勢となった。
石油輸出国機構が発表した月報で、5月の経済協力開発機構加盟国の石油在庫が2ヶ月連続で増加し、前月比4150万バレル増の29億2500万バレルとなったことは重し。ただ、米国の石油在庫の推移からすると、6月の経済協力開発機構石油在庫は増加が一巡している可能性が高く、売りは限定的だった。
石油輸出国機構月報で、2019年の世界の需要見通しは前年比・日量114万バレル増で据え置かれた。同年の非石油輸出国機構加盟国の供給見通しは9万5000バレル下方修正され、前年比・日量205万バレル増となった。
米メキシコ湾岸へと向かっている熱帯性暴風雨バリーは北西へと移動しつつ、週末にルイジアナ州へ上陸する見通し。上陸前にはハリケーンに発達すると予報されている。被害に備え、フィリップス66はルイジアナ州アライアンスにある日量25万3600バレルの精油能力がある製油所を一時閉鎖する。
ニューヨーク金先物8月限は弱含み、金8月限終値は1406.70ドル、5.80ドル安
6月の米消費者物価指数は、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数が前月比0.3%上昇し、2018年1月以来1年5カ月ぶりの大幅な伸びとなった。パウエル米連邦準備理事会議長が、上院銀行委員会で証言し、今月末の利下げを改めて示唆したが、大幅利下げ観測が後退し、ドル高に振れたことが金の圧迫要因になった。