9月11日
投資被害について
米国株はまちまち、欧州中央銀行理事会を控えてポジション調整の動き
米国株式相場はまちまち
ダウ平均は73.92ドル高の26909.43、ナスダックは3.28ポイント安の8084.16で取引を終了した。12日に欧州中央銀行理事会での金融政策発表を控えて、ハイテク株など持ち高調整の売りが先行。しかし、米中通商協議において米農産物の購入拡大を議論していることが伝わり下値も限られ、引けにかけてダウは上昇に転じた。
10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円54銭で引けた
米7月求人労働異動調査求人件数が予想を下回ったためドル売りが強まったが、「米中通商協議で中国は米国農産品の購入拡大を提案する」との報道や米連邦公開市場委員会は大幅な利下げに踏み切る可能性は低いとの見方が浮上し、ドル買い・円売りが強まった。
ニューヨーク原油先物10月限は小幅安、原油10月限終値は57.40ドル、0.45ドル安
トランプ米大統領が超タカ派のボルトン大統領補佐官を解任したことで、イランに対する強硬的な外交方針が後退し、対話開始の可能性がやや高まった。トランプ米大統領は外交政策を巡る見解の違いを解任の理由としている。ボルトン氏の助言の多くに同意できなかったほか、ボルトン氏とポンペオ米国務長官が衝突する場面があったという。
米国はイラン核合意から離脱した後、イラン制裁を再開しており、この一環としてイラン産原油の輸出禁止措置を行っている。ロイター通信の調査によると、制裁再開後にイランの原油輸出は80%以上減少した。米国に対抗するためイランは部分的に核合意を破棄し、濃縮ウランの濃度を高めるなど核開発を活発化させつつあるが、最近では両国に対話に前向きな兆候がみられ、石油制裁緩和の可能性が意識されている。
米エネルギー情報局が月報で、2019年や2020年の米石油需要見通しを下方修正したことも重し。今年の石油需要は従来の日量2066万バレルから同2059万バレルに引き下げられた。2018-19年の米石油需要の伸びは前年比0.7%増と、2017-18年の同2.5%増から大きく鈍化する見通し。
米中通商協議の前進が期待されていることや、サウジアラビアの新エネルギー相が石油輸出国機構プラスによる減産合意を維持すると発言したことは相場を下支えした。香港のサウスチャイナ・モーニング・ポストは、「中国は米国との貿易協議で米農産品の購入拡大で合意の見込み」だと伝えた。
ニューヨーク金先物12月限は続落、金12月限終値は1499.20ドル、11.90ドル安
時間外取引では、アジア・欧州株、ドルが総じて堅調に推移から利食い売り先行ムードとなり、1500ドル割れとなり、欧州時間の中盤で8月13日以来の安値となる1494.3ドルまで下落。日中取引開始前に1500ドル水準まで下値を切り上げた。
日中取引は、米株の上昇に一服感が出たことから下げ渋る動きが見られたが、反発力弱く推移し、高値調整ムードが強まった。ニューヨーク金の日中取引の引け後、ニューヨークダウが地合いを引き締めたことから、現物価格は1480ドル台半ばに軟化。