10月2日
投資被害について
ニューヨークダウ343ドル安、米景気後退への警戒感強まる
米国株式相場は下落
ダウ平均は343.79ドル安の26573.04、ナスダックは90.65ポイント安の7908.68で取引を終了した。朝方は買いが先行したものの、9月米供給管理協会製造業景況指数が前月と同じく節目となる50を下回り、2009年以来の最低水準となったことから景気減速への警戒感が広がり、下落に転じた。米中貿易摩擦への警戒感も根強く、軟調推移となった。
1日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円74銭で引けた
この日発表された米国の9月供給管理協会製造業景況指数は2カ月連続で節目の50を割り込み活動の縮小を示し、10年ぶりの低水準に落ち込んだため、米国の追加利下げ観測を受けたドル売りが強まった。また、世界経済への懸念にリスク回避の円買いにも拍車がかかった。
ニューヨーク原油先物11月限は続落、原油11月限終値は53.62ドル、0.45ドル安
米供給管理協会が発表した9月の製造業景況感指数が47.8と一段と低下し、2009年6月以来の低水準だったことから、石油需要の一段の下振れが警戒された。景気判断の分岐点である50を下回ったのは2ヶ月連続。米中貿易戦争が激化し、製造業は一段と慎重になっている。本指数の低下によって米追加利下げ観測が高まったが、米株価指数は下落した。
世界最大の産油国である米国やロシアの減産が伝わっていることは下支え要因だが、需要下振れ懸念のほうが強く材料視された。7月の米原油生産量は日量1181万バレルと、4月に同1212万バレルまで過去最高水準を塗り替えた後は伸び悩んでいる。ロイター通信の報道によると、9月1~29日までのロシアの生産量は同1124万バレルと、前月の同1129万バレルを下回って推移している。
エクアドルが石油輸出国機構から来年1月1日付けで脱退することを発表したが、相場への影響は限定的。財源確保のため増産する必要があるものの、原油市場の安定化に貢献し続けるという。8月のエクアドルの生産量は日量53万7000バレルと、石油輸出国機構全体の1.8%程度だった。
ニューヨーク金先物12月限は反発、金12月限終値は1489.00ドル、16.10ドル高
ドル高が圧迫要因になったが、米供給管理協会製造業景気指数の悪化をきっかけに地合いを引き締めた。9月の米供給管理協会製造業景気指数は47.8と2009年6月以来の低水準となった。またトランプ米大統領が、政策金利は「高過ぎ」で強いドルは米製造業に打撃を与えていると述べ、米連邦準備理事会の政策を改めて批判した。