10月29日
投資被害について
ニューヨークダウ132ドル高、S&P500指数は最高値更新
米国株式相場は上昇
ダウ平均は132.66ドル高の27090.72、ナスダックは82.87ポイント高の8325.99で取引を終了した。トランプ大統領が米中協議の合意について楽観的な見方を示したほか、欧州連合が英国の欧州連合離脱期限の延長を認めたことから買いが先行。好調な主要企業決算を受けて投資家心理が改善し、終日堅調推移となった。S&P500は最高値を更新した。
28日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円97銭で引けた
トランプ米大統領は中国との第1段階の合意について、11月中旬に開催されるアジア太平洋経済協力会議首脳会議で米中首脳会談を開き、署名が実現する可能性に言及したため、リスク選好のドル買い・円売りに拍車がかかった。
ニューヨーク原油先物12月限は反落、原油12月限終値は55.81ドル、0.85ドル安
米中通商協議が進展していることで、来月のアジア太平洋経済協力会議における正式な合意の署名内容に期待が高まっている一方で、世界的な景気減速見通しが依然として相場の足を引っ張っている。トランプ米大統領が「米中通商協議は予定より少し早く進んでいる」と述べるなど、第1弾の正式合意に向かっているとはいえ、これをきっかけに悲観的な景気や石油需要の見通しが改善するとはあまり期待されていない。
29日から2日間の日程で行われる米連邦公開市場委員会を控えて、先週までの反発が一巡したことも重しとなった。市場参加者の見通しは据え置きか利下げか固まっておらず、波乱含みとなっている。ただ、S&P500は過去最高値を更新するなど、米株式市場は堅調だった。
石油輸出国機構を中心とした産油国が12月の会合で、減産規模を強化すると期待されている反面、ロシアのノバク・エネルギー相が「会合では米原油生産量の鈍化を考慮に入れる」、「追加減産について協議するのは時期尚早」と語ったことは重しとなった。ロシアは従来から減産に消極的。ロシアやサウジが軸となった石油輸出国機構プラスは来年3月まで日量120万バレルの協調減産を続けることで合意している。
ニューヨーク金先物12月限は下落、金12月限終値は1495.80ドル、9.50ドル安
米連邦公開市場委員会で追加利下げが見込まれていることが支援要因だが、織り込み済との見方もあり、上値は限られた。一方、トランプ米大統領が中国との通商協議の「第1段階」について、来月のアジア太平洋経済協力会議首脳会議で署名することは可能との見方を示し、株高に振れたことが圧迫要因になった。