12月12日
投資被害について
ニューヨークダウ29ドル高、連邦公開市場委員会発表を好感
米国株式相場は上昇
ダウ平均は29.58ドル高の27911.30、ナスダックは37.87ポイント高の8654.05で取引を終了した。航空機メーカーのボーイングが重しとなり、ダウは売りが先行したものの、ナスダックは買いが先行。連邦公開市場委員会の結果発表を午後に控え、積極的な売買は限られた。注目の連邦公開市場委員会では、大方の予想通り政策金利が据え置かれた。経済活動の緩やかな拡大を理由に2020年中の政策金利据え置きを示唆したことから、先行き不透明感が払拭され、発表後に株価は上昇した。
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円54銭で引けた
米連邦準備制度理事会が連邦公開市場委員会で政策金利を据え置いたほか、メンバーの予測で、2020年を通じて政策金利据え置きを予想していることが明らかになると、一時ドル買いが強まった。その後、パウエル米連邦準備制度理事会議長の発言「利上げには著しいインフレの上昇が必要」「労働市場は強いが、ひっ迫しているかどうかわからない」、を受けて、次回の行動が依然利下げとの見方が強まり、米債利回りの低下に伴いドル売りが強まった。
ニューヨーク原油先物1月限は反落、原油1月限終値は58.76ドル、0.48ドル安
米エネルギー情報局が発表した週報で、原油だけでなく、石油製品の在庫が増加したことが重しとなった。製油所稼働率が順調に高まっていないことが、原油在庫の増加につながった。例年の傾向に沿って上向きつつあるが、製油所稼働率は前週の91.9%から90.6%まで低下。冬場が本格化しつつあるなかで悪天候が石油製品需要を圧迫し、石油製品の在庫を押し上げた。石油製品需要は前週比273万バレル減の日量1835万9000バレルだった。
15日に米国が対中関税を強化する期日を控えて、米国が正式に発動を見送ると発表していないことから、景気見通しの不透明感は根強く相場を圧迫した。これまでの複数の報道によると発動見送りが想定されているが、ナバロ米国家通商会議委員長は関税発動を見送る条件である第1段階の合意について「合意するかは中国次第」と述べている。
米連邦公開市場委員会後はドル安に振れた。連邦公開市場委員会メンバーの金利見通しでは来年の金利据え置きが示唆されたが、ドル買いは見られなかった。ただ、ドルの値動きは原油相場にあまり影響していない。
ニューヨーク金先物2月限は小幅高、金2月限終値は1475.00ドル、6.90ドル高
ナバロ米大統領補佐官の発言を受けて米中の通商協議に対する不透明感が強まった。15日が米国の対中追加関税の発動期限だが、発動するかどうかはトランプ米大統領の決定次第としている。一方、米連邦公開市場委員会で来年の米大統領選まで金利変更はないとされ、タカ派ではないとの見方が金の支援要因になった。