12月18日
投資被害について
ニューヨークダウ31ドル高、英国の欧州連合離脱をめぐる不透明感から上値限られる
米国株式相場は上昇
ダウ平均は31.27ドル高の28267.16、ナスダックは9.13ポイント高の8823.36で取引を終了した。11月住宅着工・建設許可件数や鉱工業生産が予想を上振れ、買いが先行。米中合意による投資家心理の改善で堅調推移となったが、英首相が欧州連合離脱について、通商協議の動向に関わらず2020年末までに完了する方針を示し、今後の混乱を予想する見方から上値は限られた。
17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円52銭で引けた
市場予想を上回った米国の経済指標を受けて景気先行き見通しは改善し、米債利回りの上昇に伴うドル買い・円売りが継続。その後、米国株式が伸び悩むとドルはやや弱含みとなった。
ニューヨーク原油先物1月限は続伸、原油1月限終値は60.94ドル、0.73ドル高
米中通商協議が前進し、先週第1弾合意に達したことが景気減速や石油需要の下振れ懸念を後退させている。米中の衝突が落ち着き、世界的な景気鈍化が一巡することが期待されている。中国は米国産農産物の購入額について明示していないほか、中国が合意したとする関税の段階的引き下げに関して米国の言及はなく、今回の合意にあやふやな部分が目立つが、今のところ懸念されていない。
石油輸出国機構を中心とした産油国が来年から追加減産を実施することは、供給過剰懸念を後退させている。石油輸出国機構プラス全体で日量170万バレルが減産目標。今回の追加減産合意の期限が来年3月までであることは、その後の減産規模に関して思惑が入り込む余地を与えている。
今週の米週間石油在庫統計で原油在庫の減少が見通されていることも支援要因。米原油在庫の市場予想は前週比130万バレル減。製油所稼働率の高まりによる原油消費拡大が期待されている。
ニューヨーク金先物2月限は下げ渋り、金2月限終値は1480.60ドル、0.10ドル高
日中取引では、11月の米住宅着工件数が強気の数字となったことが圧迫要因となり、序盤で上げ幅を削る展開となった。11月の米鉱工業生産高も事前予想を上回り、前半の取引ではジリ安となった。しかしニューヨーク時間の正午過ぎに反発に転じた。米株式市場が続伸し、ニューヨークダウが史上最高値を更新する動きとなったことが圧迫要因となり、1483ドルが抵抗線となった。終盤も地合いを緩めることなく、小高く引けた。ユーロドルが強含みで推移したことや、米10年債利回りが小幅に低下したことは支援材料。