1月10日
投資被害について
ニューヨークダウ211ドル高、イラン情勢の鎮静化を引き続き好感
ニューヨーク株式相場は上昇
ダウは211.81ドル高の28956.90、ナスダックは74.18ポイント高の9203.43で取引を終了した。イランとの対立激化が回避されたことを好感した買いが継続し、終日堅調推移となった。また、中国の劉首相が13日からワシントンを訪れ、15日に米中貿易交渉の第一段階目の合意について両国が署名する予定が報じられたことも好感された。
9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円58銭まで上昇し引けた
米先週分新規失業保険申請件数が5週間ぶりの低水準となるなど、米雇用統計への期待が高まりドル買いが優勢となった。また、中東の緊張緩和、来週の米中貿易第1段階協定の成立が確実となったことを好感しリスク選好の円売りも強まった。
ニューヨーク原油先物2月限はもみ合い、原油2月限終値は59.56ドル、0.05ドル安
米国とイランの武力衝突が寸前で回避された余韻が残るなかで売りが優勢となった。イラン革命防衛隊のスレイマニ司令官が米国によって殺害され、イランはイラクの米軍基地に向けて報復攻撃を行ったが、トランプ米大統領は反撃を行わず、緊迫感はほぼ消失した。イラン革命防衛隊の幹部が近々さらに激しい報復を行う述べたと、イランのタスニム通信が伝えたほか、イラクのバグダッド付近ではロケット弾による攻撃が続いているが、緊張感が再び高まるような兆候はみられない。
昨年から世界経済は減速しており、需要不足による供給過剰が引き続き警戒されていることも重し。米エネルギー情報局が今週発表した週報で、石油製品の在庫は増加を続けているほか、原油在庫の取り崩しは順調ではない。
来週、第1弾の米中通商合意の調印式が行われる予定であることは下支え要因。内容については明らかになっていないが、内容次第では景気見通しが改善し、石油需要の下振れ懸念が後退する。中国商務省によると、来週13~15日に劉鶴副首相が合意署名のため訪米する。
ニューヨーク金先物2月限は小幅続落、金2月限終値は1554.30ドル、5.90ドル安
米国とイランの衝突が回避され、中東情勢に対する懸念が後退したことが圧迫要因になった。ただ米国はイランに対する制裁を強化するとし、先行き懸念が残った。一方、米中の第1段階の通商合意の署名式を15日に控えているが、第2段階の協議の行方が不透明なことも金の下支え要因である。