2月22日
投資被害について
ニューヨークダウ128ドル安、新型コロナウイルスへの懸念が収束せず
米国株式相場は下落
ダウ平均は128.05ドル安の29219.98、ナスダックは66.21ポイント安の9750.96で取引を終了した。朝方はもみ合う展開となったものの、新型コロナウイルスの感染が日本や韓国に広がるなか、投資家のリスク選好姿勢が後退し軟調推移となった。ゴールドマンサックスが新型コロナウイルスの影響が過小評価されていることを理由に、短期的な株価調整が入る可能性を指摘したことも相場の重しとなった。
20日のニューヨーク外為市場でドル・円は112円12銭で引けた
2月フィラデルフィア連銀製造業景況指数や1月景気先行指数は予想を上回り米国経済の強い成長に期待が広がったほか、中国国外での新型肺炎の一段の拡大を世界保健機関が警告したため、質への逃避的な動きが広がり、ドル買いにつながった。
ニューヨーク原油先物3月限は続伸、原油3月限終値は53.78ドル、0.49ドル高
米エネルギー情報局が発表した週報で、原油在庫が市場予想ほど増加せず、石油製品在庫が取り崩されたことが相場を押し上げた。今冬の製油所稼働率は昨年末でピークアウトしているが、1月末以降は再び上向いており、原油在庫の取り崩し圧力がやや強まっている。今回の週報で製油所稼働率は89.4%まで上昇した。ただ、石油製品需要は日量2000万バレルの節目をまたいだ推移を続けており、消費に強さはみられない。米原油生産量は日量1300万バレルと、過去最高水準で横ばい。
中国で新型コロナウイルスの感染拡大が減速している兆候があることも支援要因。当局が発表する感染者数の伸びは鈍化しつつある。
ただ、中国では交通網が引き続き制限されていることなどから2億人以上が都市部に戻れず、経済活動は抑制されており、石油需要の落ち込みは続く見通し。ブルームバーグの報道によると、中国政府は新型肺炎の蔓延によって収益環境が悪化している海航集団を管理下に置き、事業を整理する計画であると伝わるなど、債務不履行の増加も警戒されている。
ニューヨーク金先物4月限は続伸、金4月限終値は1620.50ドル、8.70ドル高
中国の新型コロナウイルスの新たな感染者数が減少したが、各国での感染拡大を受けて株安に振れたことが支援要因になった。また中国の湖北省が新型コロナウイルスの感染拡大を受け、企業に対し休業措置を3月11日まで延長するよう要請しており、景気減速懸念が強いことも金の逃避買いを促す要因となった。