3月11日
投資被害について
ニューヨークダウ1167ドル高、政府財政支援期待広がる
米国株式相場は反発
ダウ平均は1167.14ドル高の25018.16、ナスダックは393.58ポイント高の8344.25ポイントで取引を終了した。
トランプ政権の景気対策への期待から上昇して始まった。共和党内の意見が分かれ、速やかな実施に懐疑的見方が広がり下落に転じる局面もあったが、大統領が共和党議員に対して年内の給与税の免除を打診したことや、米国内での新型コロナウィルス検査の自己負担金の免除や感染者の治療に関する保険適用範囲の拡大などが明らかになると投資家心理が大きく改善し、引けにかけて大きく上昇する展開となった。
10日のニューヨーク外為市場でドル・円は105円60銭で引けた
原油価格の反発やトランプ政権の新型肺炎をめぐる財政支援、救済策への期待で米国経済の先行き見通しが改善した。米債利回り上昇に伴いドル買いが再燃した。また、リスク選好の円売りも強まった。
ニューヨーク原油先物4月限は大幅反発、原油4月限終値は34.36ドル、3.23ドル高
原油価格の大暴落を受けて、米エネルギー大手のオクシデンタル・ペトロリウムなどが設備投資を削減すると発表したことで、過去最高水準にある米原油生産量が減少に向かうと期待され、供給過剰懸念が緩和した。米国は世界最大の産油国。先週、米エネルギー情報局が発表した週報で、米原油生産量は日量1310万バレルまで拡大し、過去最高を更新している。
中国発の新型肺炎が世界中で猛威を振るっており、石油需要は減少している一方、減産協議が決裂したサウジアラビアとロシアは増産を示唆しており、供給量は増加する見通しで、需給は悪化する方向にある。サウジ国営石油会社サウジアラムコは4月に日量1230万バレルまで増産すると発表している。1月のサウジの生産量は日量973万3000バレル。ロシアは最大で日量50万バレル増産する可能性がある。
ロシアのノバク・エネルギー相は、石油輸出国機構加盟国と非加盟国による石油輸出国機構プラスの協調の扉は閉まっていないと述べ、次回の石油輸出国機構プラスの会合が5月、あるいは6月に行われる可能性があると述べた。ただ、サウジのアブドルアジズ・エネルギー相は、新型肺炎による需要減に対処するための措置について合意がない以上、5月や6月に会合を行う必要はないとの認識を示した。
ニューヨーク金先物4月限は反落、金4月限終値は1660.30ドル、15.40ドル安
トランプ米大統領が給与税減税で議会と協議すると伝えられ、ドル高・株安一服となったことが金の圧迫要因になった。米大統領は給与税を11月の選挙まで免除することが望ましいとした。また中国の習近平国家主席が武漢を視察し、中国株の堅調も金の下げ要因になった。