4月2日
投資被害について
ニューヨークダウ973ドル安、新型ウイルス蔓延の長期化を警戒
米国株式相場は続落
ダウ平均は973.65ドル安の20943.51ドル、ナスダックは339.52ポイント安の7360.58ポイントで取引を終了した。
米国政府が新型ウイルスによる死亡者数が10万~24万人に達するとの見通しを示し、特に今後2週間は痛みを伴う厳しい状況になると警告すると、経済活動の再開が一段と遅れ、企業収益や景気にさらなる悪影響を与えるとの懸念が高まり投資家心理が悪化、下落して始まった。3月ADP雇用統計や3月供給管理協会製造業景況指数も警戒された通り景気の悪化を裏付ける結果となり、引けにかけて下げ幅を一段と拡大した。
1日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円15銭で引けた
米国の3月ADP雇用統計が2017年9月来で初めての雇用減少に落ち込んだほか、米3月供給管理協会製造業景況指数も50を割り込み活動の縮小を示したため、景気後退を織り込むドル売りが優勢となった。さらに、トランプ政権が新型ウイルス蔓延が今後2週間で一段と深刻化する可能性を警告したため経済の再開が遅れ景気や企業収益にさらなる影響を与えるとの懸念に投資家心理が悪化しリスク回避の円買いも強まった。
ニューヨーク原油先物5月限は下落、原油5月限終値は20.31ドル、0.17ドル安
中国発の新型肺炎によって世界的に石油需要が減少していることや、石油輸出国機構加盟国を軸とした石油輸出国機構プラスの協調減産が3月で終了し、4月から中東各国が増産に向かうことが重しとなった。報道によると、サウジアラビアは予定通りフル増産を開始しており、供給量は日量1200万バレル超となっているもよう。ただ、ロシア当局者の発言として、ロシアは供給過剰のなかで増産を計画していないと伝わっており、石油戦争の激化懸念は強まっていない。
米エネルギー情報局が発表した週報では、原油やガソリンの在庫が大幅に増加した。外出の自粛や制限でガソリン需要が落ち込んでおり、製油所への原油投入量も減少し、過剰在庫が積み上がりつつある。石油製品需要は前週比155万3000バレル減の日量1784万7000バレルまで急減。このうちガソリン需要は前週比217万8000バレル減の665万9000バレルだった。製油所稼働率は前週の87.3%から82.3%まで低下。
米ホワイティング・ペトロリアムは連邦破産法11条に基づく会社更生手続きを申請した。原油価格の暴落で破綻した最初の米シェールオイル関連企業となった。米ウォール・ストリート・ジャーナルによると、トランプ米大統領と米石油大手の幹部が支援策について金曜に会談する予定。サウジ産原油に対する関税が支援策の一つの選択肢として浮上しているもよう。
ニューヨーク金先物6月限は小幅続落、金6月限終値は1591.40ドル、5.20ドル安
前日の急落を受けて安値拾いの買いが入ったが、ドル高や株安を受けて戻りを売られた。株安一服が下支えとなる場面も見られたが、新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の低迷で手じまい売りが優勢となった。