7月29日
投資被害について
ニューヨークダウ205ドル安、追加財政策の交渉難航を警戒
米国株式相場は反落
ダウ平均は205.49ドル安の26379.28ドル、ナスダックは134.17ポイント安の10402.09ポイントで取引を終了した。
共和党上院が追加財政策案を発表したものの、民主党案とかけ離れており交渉が長引くとの懸念が強まったほか、7月消費者信頼感指数が予想を下回り、景気回復が停滞するとの懸念も強まり下落で寄り付いた。その後、連邦準備制度理事会が緊急融資プログラムを9月末から12月末まで延長することを発表すると一時下げ幅を縮小したが、景気回復への懸念が払拭できず、引けにかけては再び下落幅を拡大した。
28日のニューヨーク外為市場でドル・円は、105円07銭で引けた
米7月消費者信頼感指数が予想を下回り景気見通しが悪化したほか、追加財政策で共和・民主党の交渉が長引く可能性が嫌気され、リスク回避の円買いが優勢となった。また、米連邦準備制度理事会が連邦公開市場委員会で大規模緩和を当面維持する方針が再確認されるとの見方が広がっており、ドル売りは継続。
ニューヨーク原油先物9月限は反落、原油9月限終値は41.04ドル、0.56ドル安
米国の追加景気刺激策の協議が難航していることが重しとなった。コロナショックを和らげるために導入された失業保険の割増給付が今月で終了となるため、来月以降の消費の落ち込みが懸念されている。コロナショック後、米経済には回復に向かう兆候はあるものの、雇用市場は傷んだままとなっている。コンファレンスボードが発表した7月の米消費者信頼感指数は92.6となり、前回改定値の98.3から低下した。米国の消費者心理は依然として弱い。
米国も含め世界的に新型コロナウイルスの流行が収まっていないことも懸念要因。米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長はこのところ感染が悪化したフロリダ州やカリフォルニア州では流行のピークに近づいているとの認識を示したが、警戒感は根強い。
香港や新疆ウイグル自治区の人権問題をめぐり、中国と西側諸国の対立が深まっていることも上値を抑えた。米中の衝突は大使館の閉鎖にまで発展しており、次の動きが警戒されている。
ニューヨーク金先物8月限は続伸、金8月限終値は1944.60ドル、13.60ドル高
時間外取引は序盤に買い優勢となり、2000ドルの高値をつけた。しかし高値警戒感や、ドル小反発から売り優勢となり、一転して修正安となり、1920ドル台まで急落。
日中取引開始後は米中関係の悪化、新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず、景気に対する先行き不安や、7月の米消費者信頼感が予想以上に低下し、ドル安となったことから買いが先行し、1970ドル台での取引となった。後半から終盤にかけても利食い売りを吸収し、堅調に推移した。