8月5日
投資被害について
ニューヨークダウ164ドル高、追加財政策の交渉を睨みもみ合い
米国株式相場は続伸
ダウ平均は164.07ドル高の26828.47ドル、ナスダックは38.37ポイント高の10941.17ポイントで取引を終了した。
長引く追加財政策を巡る協議を警戒し下落して寄り付いた。シューマー上院議員が政府との協議がようやく正しい方向に向かっているとの楽観的な見解を示すと合意への期待から上昇に転じた。しかし、ペロシ下院議長が今週中の合意の可能性を否定、さらに、ムニューシン財務長官も先週からほぼ進展なしと悲観的な見解を示すと期待感を受けた買いが後退、上げ幅を一時縮小したのち引けにかけて再び上げ幅を拡大した。ナスダック総合指数は過去最高値を更新した。
4日のニューヨーク外為市場でドル・円は、105円72銭で引けた
米6月製造業受注や6月耐久財受注改定値が予想を上回ったほか、「追加財政策を巡る交渉でシューマー民主党上院院内総務がホワイトハウスとの協議がようやく正しい方向に向かった」との観測でドル買いが一時強まった。その後、ペロシ下院議長やムニューシン米財務長官の発言で、交渉が依然難航していることが示唆されると見通しが悪化し米国債利回り低下に伴うドル売りが加速。
ニューヨーク原油先物9月限は続伸、原油9月限終値は41.70ドル、0.69ドル高
トランプ米政権と民主党で主張に隔たりはあるが、追加景気刺激策についての協議が前進することが期待されている。クドロー米国家経済会議委員長は協議に進展がみられると語った。ただ、ペロシ米下院議長は週内の合意は難しいとの認識を示している。
今週の米週間石油在庫統計で原油在庫が減少すると見通されていることも支援要因。米原油在庫の市場予想は前週比350万バレル減。需要が回復を続けるなかで製油所稼働率が一段と回復し、原油在庫の取り崩しが鮮明となることが期待されている。
米国で新型コロナウイルスの新規感染者数の伸びが鈍化する傾向にあることも相場を支えた。米ジョンズ・ホプキンス大学の調査によると、3日の新規感染者数は4万5400人まで減少し、7月16日の7万7300人からピークアウトしている。感染拡大をけん引していたカリフォルニア州やフロリダ州、テキサス州で流行が抑制されつつある。ただ、この3つの州で一日あたりの死者数は引き続き拡大傾向にある。
ニューヨーク金先物12月限は大幅高、金12月限終値は2021.00ドル、34.70ドル高
中盤から終盤の取引ではドルの弱含みとなったことが追い風となり、上げ幅を拡大。金融面からは米10年債の利回りが0.50%台前半に低下したことが支援材料となった。米経済の先行き不安から、買い意欲は衰えず、ほぼ右肩上がりの展開となり、2000ドルの大台を回復。さらに2030ドル台に乗せ、高値更新の動きが続いた。