8月28日
投資被害について
ニューヨークダウ160ドル高、 米連邦準備制度理事会のインフレ目標変更で低金利の長期化期待強まる
米国株式相場はまちまち
ダウ平均は160.35ドル高の28492.27ドル、ナスダックは39.72ポイント安の11625.34ポイントで取引を終了した。
注目されたパウエル米連邦準備制度理事会議長の講演ではインフレ目標変更で物価2%超も容認する新指針が発表され、長期にわたる低金利維持の思惑がさらに強まり、大きく上昇して寄り付いた。その後、一時伸び悩む局面もあったが、トランプ政権がアボットが開発したウイルス検査キットを1.5億個購入すると発表、ウイルス検査の拡大期待が強まり、引けにかけて再び上昇幅を拡大する展開となった。一方、ハイテク株は利益確定売りにおされた。
27日のニューヨーク外為市場でドル・円は、106円58銭で引けた
パウエル米連邦準備制度理事会議長は米カンザスシティ連銀主催の経済シンポジウムで講演を行い、米連邦準備制度理事会の物価2%超も容認する新指針を発表した。長期にわたるゼロ金利維持の思惑が一段と強まり米債利回りの低下に伴うドル売りが先行したが、インフレ上昇の思惑で債券利回りは上昇に転じたことから、ドル買いが再燃した。
ニューヨーク原油先物10月限は下落、原油10月限終値は43.04ドル、0.35ドル安
一時カテゴリー4まで勢力を強めたハリケーン「ローラ」が米メキシコ湾岸に上陸し、テキサス州やルイジアナ州に被害を発生させたことが重しとなっている。ハリケーンによる経済的な損害は、コロナ禍から立ち直る過程にある米経済をさらに圧迫する。ルイジアナ州レイクチャールズ付近に被害が集中しているもよう。
ただ、全容はまだ明らかではないが、大都市を直撃しなかったことから想定よりも被害は限定的だった。ビューモントやポート・アーサーなどがあるテキサス州東部のジェファーソン郡の当局者によると、大規模な停電は発生したものの、物的な損害や洪水はなかった。
パウエル米連邦準備制度理事会議長がインフレ率の加速を許容する柔軟な姿勢を示し、雇用市場の回復を重視する方針を示したことは支援要因だが、あまり材料視されていない。米新規失業保険申請件数の減少も手がかりにはならず。
ニューヨーク金先物12月限は反落、金12月限終値は1932.60ドル、19.90ドル安
パウエル米連邦準備制度理事会議長の講演でインフレを容認し、雇用を確保する方針が示された。講演直後はドル安となったが、米国債の利回りが上昇すると、ドル高に転じ、金の戻りが売られた。