10月7日
投資被害について
ニューヨークダウ375ドル安、追加経済救済策への期待後退
米国株式相場は反落
ダウ平均は375.88ドル安の27772.76ドル、ナスダックは177.88ポイント安の11154.60ポイントで取引を終了した。
追加経済救済策の合意期待感に大きく上昇して寄り付いた。しかし、貿易赤字が14年ぶり最大に拡大、雇用関連指標も予想を下回ったことが上値を抑えた。トランプ大統領が追加経済救済策の交渉を選挙後まで延期するよう指示したと報じられると、引けにかけて大きく下げに転じた。
6日のニューヨーク外為市場でドル・円は、105円66銭で引けた
米追加経済救済策への期待でドル買いが優勢となったが、8月貿易収支の悪化やパウエル米連邦準備制度理事会議長が追加財政支援がない場合の深刻なリセッションを警告したことから、ドル買いは後退。さらにトランプ大統領は、選挙後まで追加経済対策の交渉を延期するよう指示したことから、リスク回避の円買いも観測された。
ニューヨーク原油先物11月限は続伸、原油11月限終値は40.67ドル、1.45ドル高
大型のハリケーン「デルタ」が米メキシコ湾岸に向かっており、一時的に供給が減少することが相場を押し上げた。「デルタ」はカテゴリー4のハリケーンまで勢力を強めている。ハリケーンの脅威を示すカテゴリーは1~5で、5が最大級の勢力であることを示す。「デルタ」はカリブ海を移動しメキシコのユカタン半島に向かっているが、米内務省安全環境執行局によると、米国の海上油田の約29%の生産がすでに停止している。
ノルウェーで賃上げをめぐるストライキが続いており、日量で約33万バレルの減産が発生していることも引き続き支援要因。労働組合は合意がなければストを10日まで延長すると発表している。
コロナショック後の追加景気対策について、トランプ米大統領が民主党案を拒否し、協議を来月の米大統領選後まで停止すると発表したことは重し。ムニューシン米財務長官とペロシ下院議長が協議を続けていたことによる期待感が失望感に変わった。米経済は回復する方向にあるものの、雇用の伸びは鈍化しており、追加対策が必要であるとの指摘が多い。
ニューヨーク金先物12月限は反落、金12月限終値は1908.8ドル、11.30ドル安
新型コロナウイルスに感染したトランプ米大統領が退院し、先行き不透明感が後退したことなどが金の上値を抑える要因になった。米国の追加経済対策の合意期待を受けて押し目を買われる場面も見られたが、米大統領が追加経済対策の協議を米大統領選挙後まで停止すると発表すると、ドル高を受けて売り圧力が強まった。