12月10日
投資被害について
ニューヨークダウ105ドル安、追加経済対策の成立期待が後退
米国株式相場は反落
ダウ平均は105.07ドル安の30068.81ドル、ナスダックは243.82ポイント安の12338.95ポイントで取引を終了した。
良好な経済指標を好感し上昇して寄り付いた。しかし、追加経済対策を巡りトランプ政権が新たに提示した9160億ドル規模の妥協案を民主党が却下し、マコーネル上院院内総務が非難すると、年内の合意成立への期待が後退し大きく下落して引けた。
9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、104円24銭で引けた
米10月求人労働異動調査求人件数は増加し、10月卸売在庫改定値は上方修正されたことから、米国債利回りの上昇に伴うドル買いが優勢となった。
ニューヨーク原油先物1月限は弱含み、原油1月限終値は45.52ドル、0.08ドル安
米エネルギー情報局が発表した週報で原油在庫が大幅に増加したことが重しとなった。製油所の原油消費量は増加し、製油所稼働率は79.9%まで上昇したが、輸入が増え輸出が減ったことが原油在庫を押し上げた。石油製品需要が日量1853万4000バレルと弱含んでいることは石油製品の在庫増加につながった。ガソリン需要は日量760万バレルまで減少し、5月以来の低水準となった。冬場の天候だけではなく、新型コロナウイルスの流行拡大が需要を圧迫している。
10日に米食品医薬品局が米ファイザーと独ビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスのワクチンの緊急使用を許可する見通しであることは相場を下支えした。米国における新型コロナウイルスの感染者数は急拡大を続けており、死者数の伸びも加速しているが、11日にもワクチン接種が始まり、感染拡大が抑制されて経済活動が正常化することが期待されている。
米ファイザーのワクチン接種が始まっている英国では2人に副作用が現れたが、2人とも回復に向かっているもよう。この二人は過去の予防接種でアレルギー反応を起こした経歴があるという。
ニューヨーク金先物2月限は反落、金2月限終値は1838.50ドル、36.40ドル安
英国で新型コロナウイルスのワクチン接種が開始され、各国でワクチンの緊急使用の承認を控えていることなどを受けて金の戻りが売られた。一方、英国と欧州連合の通商交渉について、アイルランドのマーティン首相が、悲観的に考えていると述べた。欧州連合首脳は今週承認することはないとし、ドルが買い戻された。欧州委員長は英首相に姿勢転換を迫るが、好結果でも交渉再開が必要とみられている。