4月9日
投資被害について
ニューヨークダウ57ドル高、金融緩和の長期化を期待
米国株式市場は上昇
ダウ平均は57.31ドル高の33503.57ドル、ナスダックは140.47ポイント高の13829.31で取引を終了した。
週次の失業保険申請件数が2週連続で増加したため強い回復期待が後退し、寄り付き後、下落。しかし、長期金利の低下を好感したハイテク株の上昇が下支えとなった。連邦準備制度理事会のパウエル議長が国際通貨基金の討論会で、「回復が不完全」と経済に慎重な姿勢を見せたため、当面、金融緩和策が維持されるとの見方が強まり、引けにかけてダウは上昇に転じた。
8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円28銭で引けた
先週分新規失業保険申請件数は2週連続で増加したほか、米連邦準備制度理事会が公表した3月開催分連邦公開市場委員会議事要旨やパウエル米連邦準備制度理事会議長の発言を受け、早期の緩和策縮小の思惑は後退。長期債利回りの低下に伴うリスク回避的なドル売りが観測された。
ニューヨーク原油先物5月限は弱含み、原油5月限終値は59.60ドル、0.17ドル安
新型コロナウイルスのワクチン接種で先行する米国の石油需要回復が期待されているものの、前日に発表された米エネルギー情報局の週報で需要回復がまだ鮮明ではないことが重しとなった。米新規失業保険申請件数が2週連続で増加しており、雇用環境の改善が鮮明ではないことも需要回復見通しを曇らせた。ただ、失業保険の継続受給者数は引き続き減少した。
英アストラゼネカ製のコロナワクチンの接種が制限されるなかで、世界的にワクチン供給が十分ではなく接種ペースの鈍化が警戒されていることは重し。国産ワクチンによって供給が確保されている米国の景気見通しは良好である一方、その他の主要国の不透明感が根強い。4月に入ってから英国の接種ペースは低下している。
米国がイラン核合意への復帰に前向きであるとみられていることは重し。核合意を遵守せず、挑発を続けるイランに対して米国が率先して制裁を解除することはないとみられているものの、最近は関係各国の協議が積極的に行われていることから、短期間における協議の前進が警戒されている。
ニューヨーク金先物6月限は反発、金6月限終値は1758.20ドル、16.60ドル高
ドル安が支援要因になった。米新規失業保険申請件数の悪化を受けて米国債の利回りが低下した。一方、米連邦準備制度理事会のパウエル議長は、年内に物価が上昇する公算が大きいとしつつも、持続的なインフレとはならないとの見解を示した。