5月13日
投資被害について
ニューヨークダウ681ドル安、インフレの上昇を警戒
米国株式市場は大幅続落
ダウ平均は681.50ドル安の33587.66ドル、ナスダックは357.75ポイント安の13031.68で取引を終了した。
予想を上回った4月の消費者物価指数を受けて、長期金利が5週間ぶり高水準に達したため、寄り付き後、下落。インフレ上昇への警戒が高まり、売りが加速し引けにかけて下げ幅を拡大した。ハイテク株ではキャピタルゲイン増税を警戒した利益確定売りにも拍車がかかった。
12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円66銭で引けた
この日発表された4月消費者物価指数コア指数は前年比+3.0%の高い伸びを示すなど、市場予想を上回る結果を受けてインフレ進行の懸念が高まった。米連邦準備制度理事会による金融緩和策の早期縮小の思惑が強まり、長期金利は上昇。ドル買いが加速した。
ニューヨーク原油先物6月限は続伸、原油6月限終値は66.08ドル、0.80ドル高
米石油パイプライン大手のコロニアル・パイプラインが供給していた地域で燃料不足が発生していることから引き続き堅調だった。このパイプラインによる供給は週末には復旧する見通しだが、南東部を中心に需給がひっ迫している。
米エネルギー情報局の週報には先週7日に米コロニアル・パイプラインが停止した影響が現れており、本来の需給を認識できないことからあまり材料視されていない。製油所稼働率は前週の86.5%から86.1%まで低下。石油製品需要は製油所からの供給量を以って測定されており、前週比で日量220万8000バレル減の同1748万3000バレルとなった。原油輸出の減少が原油在庫の取り崩しにつながったが、強気な反応はほとんどみられず。
国際エネルギー機関が発表した月報では、新型コロナウイルスのワクチン接種拡大で需要は回復しており、すでに需要が供給を上回っているとの認識が示された。イランが輸出を増やす場合でも供給不足は拡大すると見通している。ただ、インドなどで新型コロナウイルスが大流行していることから、今年の需要の伸びを日量540万バレルとし、前回の月報から同27万バレル下方修正した。
ニューヨーク金先物6月限は弱含み、金6月限終値は1822.80ドル、13.30ドル安
4月の消費者物価指数は前年比4.2%上昇し、約12年半ぶりの大幅な伸びを記録した。事前予想の3.6%上昇を上回った。インフレ懸念の高まりが金の支援要因になったが、短期金融市場で2022年末までの利上げ確率が100%となり、米国債の利回り上昇からドル高に転じたことが金の圧迫要因になった。