6月17日
投資被害について
ニューヨークダウ265ドル安、早期の金融引き締めを警戒
米国株式市場は続落
ダウ平均は265.66ドル安の34033.67ドル、ナスダックは33.18ポイント安の14,039.68で取引を終了した。
連邦準備制度理事会による連邦公開市場委員会の結果公表を控えた警戒感に寄り付きから下落。結果は市場の予想通り、大規模な金融緩和が据え置かれたが、同時に発表されたスタッフ予測において、成長やインフレ見通しが引き上げられ、さらに、利上げの時期の予想が前倒しされたため早期の金融引き締め警戒感が一段と強まり、相場を一段と押し下げた。ただ、パウエル議長が緩和縮小を急ぐ姿勢を見せなかったため引けにかけて、下げ幅を縮小した。
16日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円71銭で引けた
予想を下回った米5月住宅着工件数を受けてドル売りが一時優勢となった。その後、米連邦準備制度理事会が連邦公開市場委員会の会合で、市場の予想通り大規模緩和の据え置きを決定。同時に発表されたメンバー予測において、成長とインフレ見通しを引き上げ、利上げ開始時期の予想が前倒しされたため、金融緩和策の早期縮小観測が強まり、長期金利が急伸したことからドル買いが加速した。
ニューヨーク原油先物7月限はもみ合い、原油7月限終値は72.15ドル、0.03ドル高
米エネルギー情報局が発表した週報で石油製品需要が大台の日量2000万バレルを上回ったことが買い手がかり。経済活動が正常化していることや季節的な要因もあって、ガソリン需要は日量936万バレルと堅調だった。製油所稼働率は92.6%まで上昇し、新型コロナウイルスがパンデミックする前の水準で回復を続けている。原油在庫は4週連続で減少した。
ただ、米エネルギー情報局週報で米原油生産量は前週比で日量20万バレル増の同1120万バレルとなったことは重し。原油価格が上昇するなかでも米国の生産量は停滞していたが、上向く兆候がある。
米連邦公開市場委員会後にドル高に振れたことも圧迫要因。米連邦公開市場委員会メンバーの金利見通しでは、利上げ開始時期の前倒しが示唆された。今年の物価見通しは大きく上方修正されている。ただ、パウエル米連邦準備制度理事会議長を含めた米連邦公開市場委員会メンバーは、物価の上振れは一時的であるとの認識を示した。
ニューヨーク金先物8月限は小幅高、金8月限終値は1861.40ドル、5.00ドル高
米連邦公開市場委員会で利上げ前倒しの予想が示された。金利・経済見通しでは、18人の当局者の過半数が23年に少なくとも2回の0.25%ポイントの利上げが予想された。ドル高に振れ、金の圧迫要因になった。