8月4日
投資被害について
ニューヨークダウ278ドル高、企業の好決算がコロナ再流行への懸念を相殺
米国株式市場は上昇
ダウ平均は278.24ドル高の35116.40ドル、ナスダックは80.23ポイント高の14761.30で取引を終了した。
新型コロナウイルスデルタ株流行への懸念が根強く、寄り付き後、下落。その後、企業の強い決算が懸念を相殺、投資家心理が大幅に改善し、上昇に転じた。終日堅調に推移し、引けにかけては上げ幅を拡大した。
3日のニューヨーク外為市場でドル・円は、109円06銭で引けた
新型コロナウイルスデルタ株の感染流行が米国経済の強い回復を妨げるとの懸念でリスク回避の円買いが優勢となった。さらに、連邦準備制度理事会による緩和縮小が先送りされるとの見方を受けて米国債相場のショートカバーが続き長期金利低下に伴うドル売りも優勢となった。その後、米6月製造業受注や耐久財受注改定値が予想を上回ったほか、ディーズ国家経済会議委員長がインフラ包括案はすみやかにまとまることに自信を表明するなど、警戒感が後退し、ドルは下げ止まった。
ニューヨーク原油先物9月限は続落、原油9月限終値は70.56ドル、0.70ドル安
新型コロナウイルスのデルタ株が世界的に流行していることが重し。世界最大級の石油消費国である米国や中国で感染が拡大する傾向にある。米国のワクチン完全接種率は約50%、中国本土は約60%とみられているものの、流行を抑制できていない。中国では大規模検査や封鎖措置、移動制限などがまた行われている。
フランスやスペイン、イタリア、ドイツなど欧州でもデルタ株の感染が拡大する傾向にあるほか、英国では先月で流行悪化一巡したものの、日々の感染者数は高水準を維持。ドイツでは来月から高齢者などに追加接種を行うことが決まった。
デルタ株の流行で主要国の超緩和的な金融政策が長期化する可能性があることは支援要因。すでに金融緩和の巻き戻しを開始している国はあるが、当初は予定していなかったワクチンの追加接種をせざるを得ない状況に追い込まれていることから、各国の金融当局者は慎重な舵取りを維持するとみられている。
ニューヨーク金先物12月限は弱含み、金12月限終値は1814.10ドル、8.10ドル安
中国の規制強化に対する懸念からリスク回避のドル高となったことが圧迫要因になった。ただ米国債の利回りが低下すると、押し目を買われて下げ一服となった。