9月2日
投資被害について
ニューヨークダウ48ドル安、民間雇用の冴えない伸びが重し
米国株式市場はまちまち
ダウ平均は48.20ドル安の35312.53ドル、ナスダックは50.14ポイント高の15309.38で取引を終了した。
ADP雇用統計の8月分が予想を大幅に下回る伸びにとどまったことに失望し寄り付き後、下落。8月米供給管理協会製造業景況指数が予想外に上昇したため回復ペース鈍化への警戒感が後退し売りが一段落したものの、9月相場入りで利益確定売りも根強くダウは終日軟調に推移。一方、ハイテク株は引き続き強く、ナスダック総合指数は連日で史上最高値を更新して引けた。
1日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円04銭で引けた
この日発表された8月米ADP雇用統計の伸びが予想を大幅に下回ったため、早期の金融緩和縮小観測は後退し、ドル売りに拍車がかかった。ただ、その後発表された米8月供給管理協会製造業景況指数は予想外に上昇し、ドルの買い戻しが観測された。
ニューヨーク原油先物10月限は下げ渋り、原油10月限終値は68.59ドル、0.09ドル高
米エネルギー情報局が発表した週報が堅調な内容だったことが背景。製油所稼働率が91.3%まで低下し、需要期の終わりが意識されたほか、原油生産量が日量1150万バレルと増加傾向にあるものの、石油製品需要が日量2282万バレルと統計開始以来の最高水準となったことが相場を下支えした。ガソリン需要が引き続き堅調だったほか、新型コロナウイルスのパンデミックを経てジェット燃料需要が回復を続けている。ただ、次回の米エネルギー情報局週報は大型ハリケーン「アイダ」が米ルイジアナ州に上陸した影響でかなり乱れる見通し。
石油輸出国機構プラスの閣僚会合では、合意に沿って日量40万バレルの増産を10月も行うことが確認された。新型コロナウイルスの流行を背景とした不透明感はあるものの、石油市場のファンダメンタルズは堅調で、経済協力開発機構加盟国の在庫が減少を続けているとの認識が示された。次回の閣僚会合は10月4日。
ニューヨーク金先物12月限は伸び悩み、金12月限終値は1816.00ドル、2.10ドル安
8月の全米雇用報告で民間部門雇用者数が37万4000人増と事前予想の61万3000人を大きく下回ったが、欧州の金融当局者のタカ派発言もあり、株高が一服したことに上値を抑えられた。来週の欧州中央銀行理事会でパンデミック緊急購入プログラムの縮小が示唆されるとの見方が出ている。