10月13日
投資被害について
ニューヨークダウ117ドル安、金利先高感が重し
米国株式市場は続落
ダウ平均は117.72ドル安の34378.34ドル、ナスダックは20.27ポイント安の14465.93で取引を終了した。
8月求人件数が年初来初めて減少したため雇用回復への懸念に、寄り付き後、下落。インフレ指標発表を今週控えていることや、連邦準備制度理事会のクラリダ副議長やボスティック米アトランタ連銀総裁が11月の資産購入縮小を支持する考えを示したため金利先高感が重しとなり、引けにかけて、下げ幅を拡大した。
12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、113円61銭で引けた
米国債入札やインフレ指標の発表を今週控えて、債券売りが優勢となった。また、ニューヨーク原油先物が80ドル台で推移、クラリダ米連邦準備制度理事会副議長やボスティック米アトランタ連銀総裁が11月のテーパリング開始を支持する方針を示したため、金利先高観を受けたドル買いが優勢となった。その後発表された8月JOLT求人件が予想を下回ったため、ドル買いはやや後退した。
ニューヨーク原油先物11月限はもみ合い、原油11月限終値は80.64ドル、0.12ドル高
新型コロナウイルスの流行を克服しつつ石油需要が回復している一方で、石油輸出国機構プラスの増産ペースが限定的で供給不足が続く見通しであることが相場を押し上げた。ただ、回復しつつある主要国の経済活動がエネルギー高によって圧迫され、石油需要が弱含むリスクが警戒されつつあることが上値を抑えた。回復し始めた経済が足元のエネルギー高に耐えられないリスクがある。
コロナ後の経済活動の正常化を受けて、主要国の中央銀行が金融政策の正常化を始める見通しであることも圧迫要因。エネルギー高によるインフレ圧力の高まりは中銀が金融引き締めを急ぐ根拠の一つとなっているものの、エネルギー高と金融引き締めを回復途上の経済が容易に乗り越えることができるとはみられていない。
欧州の天然ガス卸売市場の指標であるTTF先物は反発。先週にかけて高騰した後に調整安となっているが、高値圏を維持。ロイター通信の計算によると、TTF先物は原油に換算して1バレル=170ドル程度とかなり割高な水準で推移しており、原油の割安感は変わらず。
ニューヨーク金先物12月限は下げ渋り、金12月限終値は1759.30ドル、3.60ドル高
米国債の利回り低下などを受けて買い戻されたが、米連邦準備制度理事会の量的緩和の縮小見通しを背景にドル高が再開すると、上げ一服となった。今週は米消費者物価指数や米小売売上高などの発表もあり、方向性を模索する値動きとなっている。