11月10日
投資被害について
ニューヨークダウ112ドル安、インフレを警戒
米国株式市場は反落
ダウ平均は112.24ドル安の36319.98ドル、ナスダックは95.82ポイント安の15886.54で取引を終了した。
10月生産者物価指数が引き続き高水準となったため、インフレ警戒感に伴う売りに、寄り付き後、下落。さらに、史上最高値付近からの利益確定売りも強まり、終日軟調に推移した。
9日のニューヨーク外為市場でドル・円は、112円89銭で引けた
この日発表された10月の米生産者物価指数は想定通りの伸びにとどまったほか、同コア指数は前月比で予想を下回る伸びにとどまるなど高インフレへの脅威が緩和し、長期金利の低下に伴うドル売りが優勢となった。
ニューヨーク原油先物12月限は大幅続伸、原油12月限終値は84.15ドル、2.22ドル高
新型コロナウイルスのパンデミックを乗り越えて主要国の経済が回復していることが相場を押し上げた。米国では移動制限が今週からさらに緩和されており、空路による移動が増加する見通し。サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコのアミン・ナセル社長兼最高経営責任者は航空機の利用回復によって世界的な生産能力の余力は来年減少するとの認識を示しており、供給ひっ迫リスクが意識された。サウジアラムコによると、現在の余剰生産能力は日量300~400万バレル。
米国が今週中にもガソリン高への行動を取る可能性があるものの、エネルギー高を反転させるだけの選択肢が見当たらないことは支援要因。戦略石油備蓄の放出は一時しのぎにしかならず、供給不足の需給バランスに変化はないとみられている。
一方、米エネルギー情報局が発表した月報で、米国の原油生産見通しが上方修正されたことは圧迫要因。今年の生産見通しは従来の日量1102万バレルから同1113万バレルに、来年については同1173万バレルから同1190万バレルまで上方修正された。世界最大級の産油国である米国の生産量が脱炭素社会への移行を見据えて停滞していることが供給不足の背景。
ニューヨーク金先物12月限は小幅続伸、金12月限終値は1830.80ドル、2.80ドル高
米国債の利回り低下やドル安が支援要因になった。米金融当局者の利上げに関する発言もあったが、利上げに慎重な見方もあり、国債利回りが低下した。一方、米生産者物価指数でインフレ加速が示されたが、ほぼ予想通りの内容となった。