12月3日
投資被害について
ニューヨークダウ617ドル高、オミクロンや政府機関閉鎖の脅威が緩和
米国株式市場は反発
ダウ平均は617.75ドル高の34639.79ドル、ナスダックは127.27ポイント高の15381.32で取引を終了した。
連日の下落で値ごろ感からの買いに寄り付き後、上昇。製薬会社のファイザーが同社の新型コロナウイルスワクチンが新たなオミクロン変異株に対しても効果があると楽観的な見通しを示したことも買い材料となった。さらに、バイデン大統領が3日に政府機関閉鎖に陥ることは予想していないと発言すると、一段高となった。
2日のニューヨーク外為市場で、ドル・円は、113円20銭で引けた
この日発表された新規失業保険申請件数が前回から増加も予想を下回り、さらに、ボスティック米アトランタ連銀総裁が経済にはかなりの勢いがあり、2022年3月末までに資産購入縮小を終了し、インフレが鈍化しなかった場合の利上げ前倒しに備える必要性を指摘、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁も利上げに向けて計画策定開始を考える必要があると指摘するなど、タカ派発言を受けてドル買いが強まった。
ニューヨーク原油先物1月限は反発、原油1月限終値は66.50ドル、0.93ドル高
石油輸出国機構プラスが1月も日量40万バレルの増産を続けることで合意したことで一時売りが強まったものの、次第に買い戻しが優勢となった。増産の見送りが想定されており、今回の合意には驚きが伴ったが、石油輸出国機構プラスは声明文で「引き続き市場を注意深く監視し、必要に応じて直ちに調整を行う」とし、売りは続かなかった。
石油輸出国機構プラスは来年1-3月期にかけて供給過剰になるとの見通しを示しているほか、新型コロナウイルスのオミクロン株の影響も不透明だが、10月以降は大幅に調整していることから売りは一巡しつつある。オミクロン株は各国で感染を広げているものの、感染者が重症化したとの報道は見当たらず、警戒感は限定的。
石油輸出国機構プラスが増産で合意し、消費国との対立がいったん回避されたことは安堵感につながった。米国をはじめとする消費国は協調して備蓄を放出することでまとまるなど、石油輸出国機構プラスに原油価格の高騰を抑制するよう再三要求してきた経緯がある。ただ、米政府は備蓄の放出計画に変更はないと表明している。
ニューヨーク金先物2月限は反落、金2月限終値は1762.70ドル、21.60ドル安
新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株の感染拡大が伝えられたが、米株価が買い戻し主導で急伸するなか、米国債の利回りが上昇し、ドル高に振れたことが圧迫要因になった。一方、JPモルガン・チェースはオミクロン株は感染力が強い可能性がある一方、致死性は低いともみられ、新型コロナパンデミックの終焉が近いことを示唆している可能性があると指摘した。