1月12日
投資被害について
ニューヨークダウ183ドル高、急激な金融引き締めへの警戒感が後退
米国株式市場は上昇
ダウ平均は183.15ドル高の36252.02ドル、ナスダックは210.62ポイント高の15153.45で取引を終了した。
上院銀行委の再任承認公聴会で、連邦準備制度理事会のパウエル議長が速やかな金融引き締めを強調するとの見方に金利が上昇し、警戒感に寄り付き後、大幅下落。しかし、証言では、議長が段階的な引き締め軌道を示唆したため警戒感が後退。金利も低下に転じたため買戻しに拍車がかかり主要株式指数は上昇に転じた。
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、115円29銭で引けた
米上院銀行委員会でのパウエル米連邦準備制度理事会議長再任指名承認公聴会を控えて、タカ派発言を織り込む金利の上昇に伴いドル買いが優勢となった。その後、議長は証言で、利上げのタイミングは決定しておらず、回数もデータ次第だと発言。バランスシート縮小開始も年後半との見通しを示すなど、警戒されていたほどタカ派寄りの内容ではなかったことから、ドル売りが優勢となった。
ニューヨーク原油先物2月限は大幅反発、原油2月限終値は81.22ドル、2.99ドル高
今週の米エネルギー情報局の週報で原油在庫が7週連続の取り崩しとなる見通しであることが相場を押し上げた。新型コロナウイルスのオミクロン株の爆発的な流行に左右されることなく需要回復が続き、需給が引き締まっていくと期待されている。米原油在庫の市場予想は前週比200万バレル減。
米エネルギー情報局が月報で今年の米需要見通しを上方修正したことも支援要因。すべての四半期で需要見通しを引き上げた。通年では従来の想定である日量2047万バレルから0.6%増となる同2059万バレルを見込んでいる。2023年の需要は日量2092万バレルの見通し。
需要見通しが明るい一方、供給拡大見通しは不透明。石油輸出国機構プラスの一部の産油国は生産枠の引き上げに沿って増産できておらず、全体として毎月の増産幅である日量40万バレルほど供給は増えていない。米エネルギー情報局は今年の米原油生産見通しについて、従来の日量1185万バレルから同1180万バレルに下方修正した。
ニューヨーク金先物2月限は強含み、金2月限終値は1818.50ドル、19.70ドル高
ニューヨーク時間の午前10時からパウエル米連邦準備制度理事会議長が上院指名公聴会の出席を控え、買い戻しの動きもあり、時間外取引の終盤は1806ドル前後で推移。日中取引では、序盤こそ上げ幅を縮小する場面があったが、パウエル議長の公聴会での発言が予想されたタカ派の内容でなかったと伝わると、再度、上げ幅を拡大し、1815ドル超えとなった。
中盤から終盤もユーロドルが堅調に推移、米10年債利回りの低下、12日に昨年12月の米消費者物価指数の発表を控えるなか、ドル安基調が続いたことで一時20ドルを超える上昇となり、今月5日以来の高値となる1822.8ドルまで上伸した。1820ドルは維持できなかったが、この日の高値圏で引けた。