2月15日
投資被害について
ニューヨークダウ171ドル安、露ウクライナ緊張が重し
米国株式市場は続落
ダウ平均は171.89ドル安の34566.17ドル、ナスダックは0.23ポイント安の13790.92で取引を終了した。
セントルイス連銀のブラード総裁がTVインタビューで、金融引き締め計画を前倒しで実施する必要性を強調したほか、ロシアが近くウクライナ侵攻に踏み切るとの警戒感がくすぶり、寄り付き後、下落した。そののち、ロシアのプーチン大統領が依然、外交的解決も選択肢としていると報じられ下げ幅を縮小する局面もあったが、政府がキエフのウクライナ大使館の移転計画を明らかにすると、再び売りが加速。終日軟調推移となった。
14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、115円56銭で引けた
ウクライナ情勢を巡り、ロシアのラブロフ外相がプーチン大統領に西側諸国との対話継続を推奨し、大統領も了承したと報じられたことから、外交的解決も選択肢となるとの期待でリスク回避の動きが後退した。ブラード米セントルイス連銀総裁が7月まで1%ポイントの利上げが望ましいとの見方をインタビューで繰り返すと金利上昇に伴うドル買いが強まった。その後、米国がウクライナ首都キエフの大使館を一時的にポーランド近くに移転させる計画を示したことから、ロシアのウクライナ侵攻リスクへの警戒感が再び高まり、リスク回避の円買いが強まった。
ニューヨーク原油先物3月限は大幅高、原油3月限終値は95.46ドル、2.36ドル高
ウクライナへのロシア侵攻が迫っているとみられていることが相場を押し上げた。ウクライナの北大西洋条約機構加盟に反対するロシアに対して、米国など西側各国は譲歩する態度を見せておらず、緊迫感が依然として強い。ロシアが侵攻を否定している一方、米国は今週にもロシア軍がウクライナに入る可能性があるとみている。
米CBSはウクライナの国境周辺に配備されているロシア軍のロケット部隊などが攻撃態勢に入ったと伝えた。衛星写真を確認した米当局者の発言として伝えられている。攻撃開始は16日との報道がある。
イラン核合意再建に向けた協議が続いているなかで、ロシアのラブロフ外相が目に見える前進があったと指摘したことは重し。新たな核合意が成立すれば、米国は対イラン制裁を解除し、イランの原油生産量が日量100万バレル超回復する見通し。
ニューヨーク金先物4月限は堅調推移、金4月限終値は1869.40ドル、27.30ドル高
バイデン米大統領が12日、ロシアのプーチン大統領と電話会談を行ったが、事態の進展はなかった。ただ米政府高官はロシアが今週中にもウクライナに侵攻するとの見方を示した。一方、ロシアのラブロフ外相がプーチン大統領に対して外交路線を継続するよう提案し、懸念が後退したが、ロシア軍の部隊増強などを受けてリスク回避の動きとなった。