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3月2日

投資被害について

ニューヨークダウ597ドル安、ウクライナ危機の深刻化を警戒

米国株式市場は下落

ダウ平均は597.65ドル安の33294.95ドル、ナスダックは218.94ポイント安の13532.46で取引を終了した。
増強したロシア軍がウクライナの首都キエフ包囲狙う準備を進めているとの報道で、脅威が強まり、寄り付き後、下落。対ロ制裁が一段と強化される可能性など、不確実性が一段と強まったため投資家心理が悪化し、終日軟調に推移した。さらに、原油価格が100ドル超え7年ぶり高値を更新するなど燃料価格の急激な上昇で回復鈍化懸念も強まり、引けにかけて、一段安となった。

1日のニューヨーク外為市場でドル・円は、114円87銭で引けた

ロシア軍がウクライナの首都キエフに向け部隊の75%を投入し数日中に包囲する計画で、危機が深刻化、長期化するとの警戒感にリスク回避の円買いが強まった。また、回復鈍化懸念に米連邦準備制度理事会の利上げ観測も後退し金利低下に伴うドル売りも優勢となった。


ニューヨーク原油先物4月限は大幅高、原油4月限終値は103.41ドル、7.69ドル高

ウクライナに侵攻中のロシアと取引を縮小・撤回する動きが相次いでいることから、ロシアからの供給が急減し、世界的な需給がひっ迫する見通しであることが相場を押し上げた。インフレ高進を懸念して、北大西洋条約機構加盟国はロシア産原油の禁輸には踏み切れていないが、ロシアと取引を行うことは戦争資金を提供することになることから、購入を見送る企業が多い。ロシアの原油生産量は日量1000万バレル超で、この規模の供給が完全に途絶した場合、その他の産油国が増産して埋め合わせることは不可能。

国際エネルギー機関の加盟国である米国などは6000万バレルの原油備蓄を協調して放出することで合意した。ただ、日量で約1億バレルの石油製品を消費する世界経済にとって焼け石に水であり、あまり材料視されていない。

ロシアとウクライナが2日に2回目の停戦協議を行うと伝わったことは圧迫要因。露タス通信が伝えた。ただ、ロシア軍の燃料や食料などが尽きかけているとの観測はあるが、ショイグ露国防相は「設定された目的を達するまではウクライナで軍事作戦を継続する」と述べている。目的は引き続き不明。


ニューヨーク金先物4月限は大幅続伸、金4月限終値は1943.80ドル、43.10ドル高

ウクライナ各地でロシアの砲撃が続き、民間人に死者が出た。2回目の停戦交渉が予定されているが、情勢は深刻化しており、金に逃避買いが入った。ブリンケン米国務長官は、ウクライナにおける「ロシアの人権侵害と国際人道法違反が時間と共に拡大」していると非難した。またコンテナ船事業各社が、ロシアと結ぶ輸送を停止する措置を相次いで打ち出した。