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3月3日

投資被害について

ニューヨークダウ596ドル高、ソフトランディング期待

米国株式市場は反発

ダウ平均は596.40ドル高の33891.35ドル、ナスダックは219.56ポイント高の13752.02で取引を終了した。
ロシアとウクライナが2回目の停戦協議を計画していることが明らかになったほか、民間雇用動向を示すADP雇用統計の2月分の予想を上回る強い結果を好感し、寄り付き後、上昇。その後、連邦準備制度理事会のパウエル議長が下院金融サービス委員会での半期に一度の証言において、3月連邦公開市場委員会での25ベーシスポイントの小幅利上げを支持する姿勢を見せると同時に、ウクライナ戦争を巡る不透明性が強く、注意深く利上げを実施していく方針を示したため、過剰な利上げにより景気が損傷するとの警戒感が後退。さらに、ソフトランディングが可能と自信を示したため安心感が強まり終日堅調に推移した。

2日のニューヨーク外為市場でドル・円は、115円51銭で取引を終えた

米国の2月ADP雇用統計の伸びが予想を上回ったほか、1月分はプラスに上方修正され労働市場の強さが証明されたことに続き、連邦公開市場委員会のパウエル議長が下院金融サービス委員会半期議会証言において、ウクライナ危機を監視していく姿勢を示すと同時に、インフレが高過ぎ3月連邦公開市場委員会で25ベーシスポイントの利上げ支持に傾斜していると表明し、金利上昇に伴うドル買いが優勢となった。


ニューヨーク原油先物4月限は大幅続伸、原油4月限終値は110.60ドル、7.19ドル高

ロシアがウクライナに侵攻した後、経済制裁の影響や脱プーチンの動きもあって、ロシア産原油の供給が急減していることから需給がひっ迫している。ロシアの原油生産量は世界全体の約10%で、同国の生産量を代替できる産油国は存在しないが、ロシア事業からの撤退や取引停止は今後も続く見通し。西側各国はロシア産エネルギーの禁輸には踏み切っていないものの、実質的な禁輸に向かっている。

石油輸出国機構プラスは日量40万バレルの増産ペースを維持することで合意した。ただ、石油輸出国機構プラスの舵取り役であるロシアの減産がほぼ確実であることから、増産目標の引き上げは意味を失っている。脱炭素社会を目指した取り組みのなかで、石油産業における投資が後退していることから、そもそも石油輸出国機構プラスは増産目標を達成できておらず、ロシアの減産によって目標と実際の生産量の乖離が拡大する公算。

米エネルギー情報局が発表した週報で、原油と製品の在庫を合計した石油在庫は11億5519万3000バレルまで一段と減少し、2015年3月以来の低水準にある。統計上で脱プーチンの影響が本格化するのはこれからだが、供給不足が続いている。ただ、米国のロシアからの輸入は限定的で、今回の米エネルギー情報局週報ではゼロだった。


ニューヨーク金先物4月限は反落、金4月限終値は1922.30ドル、21.50ドル安

ウクライナでのロシアの砲撃が続くなか、西側諸国の対ロ制裁などを受けて原油が一段高となった。しかし、パウエル米連邦準備制度理事会議長が議会証言で利上げ見通しを示すなか、米国債の利回りが上昇したことや、商品関連株が上昇し、リスク回避の動きが一服したことを受けて手じまい売りが出た。