3月30日
投資被害について
ニューヨークダウ338ドル高、政学的リスク低下で投資家心理改善
米国株式市場は続伸
ダウ平均は338.30ドル高の35294.19ドル、ナスダックは264.74ポイント高の14619.64で取引を終了した。
ロシアとウクライナの停戦交渉でかなりの進展が報じられ、停戦期待に寄り付き後、上昇。雇用や住宅価格関連指標が予想を上回ったほか、企業の合併、買収の報道が投資家心理の改善に繋がった。長期金利の低下でハイテク株も続伸し、相場を後押しし、終日堅調に推移した。
29日のニューヨーク外為市場でドル・円は、122円88銭で引けた
ロシアとウクライナ停戦交渉で進展が見られ、両国首脳会談の可能性も報じられたため停戦期待が強まり、有事のドル買いが大きく後退。インフレ要因も後退するとの見方に、米国債相場が上昇し、利回り低下に伴うドル売りも加速した。
ニューヨーク原油先物5月限は続落、原油5月限終値は104.24ドル、1.72ドル安
対面形式で行われたロシアとウクライナの停戦協議が前進したことが重しとなった。協議終了後の会見で、ウクライナ代表団は北大西洋条約機構に代わる安全保障の枠組みが得られるならばロシアの要求する中立化に応じるとした。ロシアは「相互の信頼を高めて次回の交渉に必要な条件を整え、条約の調印を目指して、首都キエフとチェルニヒウでの軍事作戦を大幅に縮小することを決定した」と述べた。
中国で新型コロナウイルスのオミクロン株の流行が続いており、都市封鎖が行われていることが重し。上海で都市封鎖が行われていることから石油需要の下振れは避けられないとみられている。世界最大の原油輸入国である中国では、ゼロコロナ政策が維持されている。
今週の石油輸出国機構プラスの会合で、追加増産は合意に至らず、これまでとほぼ同じペースで増産目標の拡大が続くと見られていることは支援要因。ロシアの軍事行動で原油市場が混乱し、相場は高値圏で推移しているが、主要産油国は積極的に供給不足を解消しない見通し。
ニューヨーク金先物6月限は続落、金6月限終値は1918.00ドル、26.70ドル安
ロシアとウクライナの停戦交渉がトルコで再開された。ロシアはキエフ近郊での軍の展開を大幅に縮小することを決定したと明らかにし、ウクライナの交渉担当者は協議で安全保障と引き換えに中立化を提示したと述べた。合意はなく、交渉は今後も続く見通しとなった。