4月13日
投資被害について
ニューヨークダウ87ドル安、物価高懸念が根強い
米国株式市場は続落
ダウ平均は87.72ドル安の34220.36ドル、ナスダックは40.39ポイント安の13371.57で取引を終了した。
3月の消費者物価指数が40年ぶり最大の伸びとなったが、コア指数の伸びが予想を下回ったためインフレピークとの見方も浮上し、金利低下で、寄り付き後、上昇。同時に、燃料や食料品価格が高く、物価が当面高止まりするとの懸念も根強く、さらに、生産者物価指数の発表を控え物価高への警戒感が再燃し下落に転じた。また、決算を控えて銀行株が売られ、さらなる相場の重しとなり、引けにかけ、売りが加速。
12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、125円33銭で引けた
米労働省が発表した3月消費者物価指数が前年比で40年ぶりの伸びを記録したが、連邦準備制度理事会が注視しているコア指数は前月比で予想外に鈍化したほか、前年比で市場予想を下回ったため、インフレがピークをつけたとの見方が広がり、長期金利低下に伴うドル売りが優勢となった。その後、10年債入札が不調で金利が下げ止まり、また、食品やエネルギー価格は当面高止まりするとの見方から、ドル売りも限定的となった。
ニューヨーク原油先物5月限は大幅反発、原油5月限終値は100.60ドル、6.31ドル高
西側諸国による経済制裁や輸送の制約を背景にロシアの生産量が減少に向かっていることが相場を支えた。ロイター通信の報道によると、ロシアの原油とコンデンセートの生産量は11日に日量1000万バレルの節目を下回ったという。4月1~11日の平均生産量は日量1032万バレルで、3月の同1101万バレルから減少している。
石油輸出国機構の月報で、2月の経済協力開発機構加盟国の商業在庫が前月比2280万バレル減の25億9900万バレルと減少を続けたことは支援要因。過去5年のレンジ下限を下回ってさらに取り崩された。ただ、中国の新型コロナウイルスの流行拡大もあって、2022年の需要見通しは下方修正された。2022年通年の需要見通しは日量1億0050万バレルと、従来の同1億0091万バレルから引き下げられた。
米エネルギー情報局の月報で堅調な米需要見通しが示されたことも支援要因。2022年の4-6、7-9、10ー12月期は上方修正されている。ただ、1-3月期については日量2038万バレルから同1998万バレルに大きく引き下げられた。
ニューヨーク金先物6月限は続伸、金6月限終値は1976.10ドル、27.90ドル高
時間外取引では、ロシア軍のウクライナ攻撃が一段と激しさを増し、金は安全資産としての価値の高まりから買い先行となり、10ドルを超える上げ幅を維持して推移。日中取引では、3月の米消費者物価指数が高い伸びを示したが、エネルギー・食品を除いたコア指数が事前予想を下回ったことで米長期金利の低下を受け、上げ幅を拡大した。その後、序盤の米株式市場が反発して推移やドルが堅調に推移から利食い売りなどでいったん上げ幅を縮小した。しかし買い意欲は強く、中盤で再度、上げ幅を拡大し、3月14日以来の高値となる1982.7ドルをつけた。終盤に上げ幅を縮小も米長期金利の低下、原油高が追い風となり、1970ドル台半ばを維持して引けた。