5月13日
投資被害について
ニューヨークダウ103ドル安、リスク警戒感に神経質な展開
米国株式市場はまちまち
ダウ平均は103.81ドル安の31730.30ドル、ナスダックは6.72ポイント高の11370.96で取引を終了した。
米国経済が景気後退入りするとの警戒感に、寄り付き後、下落。高インフレや連邦準備制度理事会の引き締めへの警戒感も強く、終日軟調に推移した。不透明感が強く、荒い展開が続く中、値ごろ感からハイテク株が買われ、ナスダック総合指数は小幅高で引けた。
12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、128円32銭で引けた
4月コア生産者物価指数が予想以上に伸びが鈍化したほか、新規失業保険申請件数が予想外に増加したため、債券利回りの低下に伴う、ドル売りが優勢となった。株安に連れたリスク回避の円買いも引き続き観測された。
ニューヨーク原油先物6月限は続伸、原油6月限終値は106.13ドル、0.42ドル高
ウクライナで軍事行動を続けるロシアが西側に対する報復制裁の一環として、エネルギーを武器として利用し始めていることが相場を押し上げた。ロシアはパイプラインを通じた天然ガス供給を削減している。ハーベック独経済相によると、ロシア政府系天然ガス企業ガスプロムのドイツ子会社が受け取る供給量が減少した。減少幅はドイツのロシア産天然ガス輸入量の約3%と限定的だが、さらなる削減がありうることから警戒感が高まっている。ガスプロムのドイツ子会社はドイツ政府によって一時接収されている。
フィンランドやスウェーデンが数日中にも北大西洋条約機構加盟を申請する見通しであることは地政学的なリスクを高めた。12日にフィンランドは北大西洋条約機構加盟を表明した。ロシア外務省は「北大西洋条約機構の目的は、ロシア国境への拡張を続け、我が国に対する新たな軍事的脅威を生み出すこと」であると非難している。
欧州連合が検討しているロシア産の原油や石油製品の輸入停止が一時見送りとなる可能性が意識されていることは上値を抑えた。ハンガリーとの調整が十分に前進しておらず、全会一致で合意できる見通しが立っていない。禁輸を棚上げにしたまま、欧州連合は追加制裁を実施するとの観測がある。
ニューヨーク金先物6月限は反落、金6月限終値は1824.60ドル、29.10ドル安
3月の英国内総生産が前月比0.1%減少と予想外のマイナス成長となり、景気減速懸念の高まりからリスク回避の動きとなった。一方、4月の米生産者物価指数は前年同月比11.0%上昇し、前月の11.5%上昇から減速した。
米連邦準備制度理事会の0.75%利上げの見方は後退したが、0.50%利上げが見込まれており、株価が一段安となった。