5月18日
投資被害について
ニューヨークダウ431ドル高、世界経済の成長鈍化懸念が後退
米国株式市場は上昇
ダウ平均は431.17ドル高の32654.59ドル、ナスダックは321.73ポイント高の11984.52で取引を終了した。
中国上海市の都市封鎖解除期待、国内の4月小売売上高や欧州の良好な経済指標を受け世界経済の成長減速懸念が後退し、寄り付き後、上昇。その後、連邦準備制度理事会のパウエル議長がイベントでインフレが低下するまで取り組みを継続することを公約、経済が想定どおり展開したら0.5%の利上げも選択肢になると発言し金利が上昇すると警戒感に、いったん上げ幅を縮小。しかし、ほぼ想定内の内容にとどまり、イベント終了とともに買いが再燃し、引けにかけて上げ幅を拡大した。
17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、129円37銭で引けた
米4月小売売上高で、国内総生産の算出に用いられるコアの小売りが予想を上回り、成長期待にドル買いが優勢となった。中国上海市の都市封鎖緩和期待を受けたリスク選好の円売りも優勢となった。その後、5月NAHB住宅市場指数が大幅に悪化したことを受けたドル売りに押された。パウエル連邦準備制度理事会議長はウオールストリートジャーナル紙のイベントの質疑応答で、改めてインフレを2%の目標に引き下げることに焦点を置いているとしたほか、連邦準備制度理事会はインフレが低下するまで、取り組みを続けていくことを公約し、「もし、経済が想定通りに展開したら、50ベーシスポイントの利上げも選択肢になる」と再表明したためドル買いが再燃もサプライズなく上値は限定的となった。
ニューヨーク原油先物6月限は反落、原油6月限終値は112.40ドル、1.80ドル安
欧州の時間帯まではこれまでの騰勢を引き継ぎ戻り高値をさらに更新する展開となったが、欧州連合ロシア産石油禁輸の合意が難航していることもあり、米国の時間帯に入ると、手じまい売りが加速する展開となった。とくに後半はチャート悪化で下げ足を加速させた。米国がベネズエラ産原油の輸入禁止を一部解除するとの報道も圧迫要因。
なお近年はブレント原油がニューヨーク原油に対して上ザヤとなることが常態化しているが、前日期近ベースでニューヨーク原油がブレント原油に対して上ザヤとなり、この日はそれがさらに拡大した。
前日欧州連合加盟国の外相がロシア産石油の禁輸措置に難色を示しているハンガリーに対して禁輸を受け入れるように迫ったが、同国は代償に数億ユーロの支援を要求して、事態は暗礁に乗り上げている。
米財務省はこの日、19~20日にドイツで開催される主要7カ国財務相会合で、ロシア産石油の禁輸措の代替措置として、欧州各国に対し関税を課すよう提案することを明らかにした。
ロイター通信によると、米国は経済制裁のためベネズエラ産原油の輸入禁止しているが、関係者の話としてそれを一部解除する方針という。米石油メジャー、シェブロンとベネズエラ政府との協議を認可する見込み。
ニューヨーク金先物6月限は小幅高、金6月限終値は1818.90ドル、4.90ドル高
欧州中央銀行理事会メンバーのクノット・オランダ中銀総裁が大幅利上げの可能性も現時点で排除すべきではないと述べ、ユーロ高に振れたことが支援要因になった。ただ米小売売上高で個人消費の堅調が示されたことや米連邦準備制度理事会の大幅利上げ見通しに変わりがないことが上値を抑える要因となった。