6月7日
投資被害について
ニューヨークダウ16ドル高、長期金利上昇で伸び悩む
米国株式市場は反発
ダウ平均は16.08ドル高の32915.78ドル、ナスダックは48.64ポイント高の12061.37で取引を終了した。
中国の北京市で新型コロナウイルスの流行に伴う規制が緩和されたことで経済正常化への期待が広がったほか、中国当局が配車アプリの滴滴グローバルの調査を終了するとの報道で投資家心理が改善した。インフレや連邦準備制度理事会による金融引き締めペースへの不透明感は根強く、買い一巡後は伸び悩んだ。長期金利が再び3%を上回ったことでハイテク株など割高感が意識されやすい銘柄が売られ、ダウは取引終盤にマイナスに転じる場面もあったが、主要株式指数は小幅に反発して取引を終えた。
前週末発表の米国の5月雇用統計を受けて、連邦準備制度理事会の積極的な利上げは続くとの見方から10年債利回りが3.04%台まで上昇し、全体的にドル買いが優勢になった。
ニューヨーク原油先物7月限は伸び悩み、原油7月限終値は118.50ドル、0.37ドル安
サウジアラビアがアジアや欧州向けの公式販売価格を引き上げたことや、協調減産の終了を8月に前倒しする石油輸出国機構プラスの実質的な増産幅が限定的であるとの見方から一時上伸したものの、高値から押し戻された。先月末から節目の120ドル前後の抵抗感が強く、今回も突破できなかった。
サウジは7月積みアジア向けアラビアン・ライトの公式販売価格を1バレル=2.10ドル引き上げた。ブルームバーグが調査した市場予想の引き上げ幅1.50ドルを上回った。新型コロナウイルスの流行が落ち着きつつある中国の需要回復が見通されていることが背景。
米国のガソリン小売価格が平均で過去最高水準を更新しているなか、ドライブシーズンの需要が低調に推移する可能性が高いことは重し。高値で需要が減退しており、米エネルギー情報局が発表する週報で、ガソリン需要は前年割れ水準での推移を続けている。今週の米エネルギー情報局週報はドライブシーズンが本格化する米メモリアル・デー後の内容となるが、需要回復期待は限定的。
ニューヨーク金先物8月限は弱含み、金8月限終値は1843.70ドル、6.50ドル安
米連邦準備制度理事会の利上げ見通しを受けて米国債の利回りが上昇したことが圧迫要因になった。米10年債利回りは3%台に上昇した。米連邦準備制度理事会の利上げが見込まれているが、市場では金融政策引き締めについて目安がなく、どこまで利上げするのか見極めにくくなっている。米短期金利先物市場では、6、7月の大幅利上げに続き、9月の大幅利上げも織り込んでいる。