6月24日
投資被害について
ニューヨークダウ194ドル高、パウエル連邦準備制度理事会議長の議会証言を好感
米国株式市場は反発
ダウ平均は194.23ドル高の30677.36ドル、ナスダックは179.11ポイント高の11232.19で取引を終了した。
連邦準備制度理事会のパウエル議長の高インフレへの対応を最優先する姿勢を好感した買いに寄り付き後、上昇。6月製造業購買担当者景気指数の悪化を受けて一時下落に転じる局面もあったが議長が景気後退は必然ではないと言及したため安心感が広がり上昇に転じた。また、金利の低下を受けたハイテクの買いが相場を支え、主要株式指数は引けにかけて上げ幅を拡大。
23日のニューヨーク外為市場でドル・円は、134円95銭で引けた
米国の6月製造業購買担当者景気指数速報値が新型コロナパンデミック発生で経済封鎖した直後の20年7月以来で最低に落ち込み、さらに、6月カンザスシティ連銀製造業活動も2020年12月来で最低となる低調な結果を受け、景気後退懸念が強まり債券利回り低下に伴うドル売りに拍車がかかった。パウエル議長の下院金融サービス委員会証言での発言「食料品や燃料費の上昇で軟着陸がより困難になる」もドル売り圧力となった。その後、議長が22年下半期の成長が比較的強いと楽観的な見解を示し、景気後退は必然とは思わないと言及したため、ドル売りが後退。
ニューヨーク原油先物8月限は続落、原油8月限終値は104.27ドル、1.92ドル安
主要国の景気悪化懸念が高まっていることが引き続き相場を圧迫した。インフレ率の高止まりや利上げによる石油製品の需要減退が警戒されている。
世界最大の石油消費国である米国の6月の購買担当者景気指数は製造業が52.4、サービス業が51.6まで低下した。総合購買担当者景気指数は51.2まで下げており、減速が鮮明。購買担当者景気指数は国内総生産に先行する傾向がある。同月のユーロ圏の購買担当者景気指数も低下した。
石油輸出国機構プラスは来週の閣僚会合で、今月2日に合意した増産計画を維持する見通し。7、8月の増産目標は日量64万8000バレルに引き上げられており、バイデン米大統領のサウジ訪問が決まったことによる影響はない見通し。ロイター通信が関係筋の話として伝えた。
米エネルギー情報局の週報は技術的な問題で来週に発表が見送りとなったが、発表日時は不明。
ニューヨーク金先物8月限は弱含み、金8月限終値は1829.80ドル、8.60ドル安
各国の購買担当者景気指数が悪化し、景気減速懸念からリスク回避の動きとなり、米国債の利回りが低下したことが下支えになる場面も見られたが、米連邦準備制度理事会の大幅利上げ見通しに変わりはなく、ドル高に振れたことから戻りを売られた。米連邦準備制度理事会のボウマン理事は、7月の連邦公開市場委員会で75ベーシスポイントの利上げを実施し、その後数回の会合で少なくとも50ベーシスポイントの引き上げが適切となる可能性があるという認識を示した。