9月8日
投資被害について
ニューヨークダウ435ドル高、長期金利の低下を好感
米国株式市場は反発
ダウ平均は435.98ドル高の31581.28ドル、ナスダックは246.99ポイント高の11791.90で取引を終了した。
9月連邦公開市場委員会での0.75%の利上げ確率上昇を警戒した売りに寄り付き後、下落。その後、ニューヨーク原油先物が1月来の安値を更新、さらに長期金利の低下で、物価を巡る警戒感の緩和に伴い買戻しが強まり、上昇に転じた。連邦準備制度理事会のブレイナー副議長が過剰な利上げリスクに言及したほか、地区連銀経済報告でも7月以降の経済活動が横ばいと下方修正され、物価上昇ペースも鈍化が報告されたため金利がさらに低下し相場を一段と押し上げ。引けにかけた上昇拡大に繋がった。
7日のニューヨーク外為市場でドル・円は、143円75銭で引けた
米7月貿易赤字の縮小に加え、米ウォール・ストリート・ジャーナル紙の報道を受け、米9月連邦公開市場委員会で連邦準備制度理事会が3会合連続で75ベーシスポイントの利上げを実施する確率が一段と上昇し、ドル買いが加速。その後、ブレイナード米連邦準備制度理事会副議長が過剰な利上げリスクに言及したほか、連邦準備制度理事会が公表した米地区連銀経済報告で7月以降の経済活動が横ばい、と下方修正されたほか、物価上昇ペースの鈍化が報告されたため長期金利が一段と低下すると、手仕舞のドル売りが強まった。
ニューヨーク原油先物10月限は大幅安、原油10月限終値は81.94ドル、4.94ドル安
世界的な景気悪化による需要下振れ懸念が相場をさらに圧迫した。主要国の中銀による金融引き締めが続き、金利高と物価高が景気を悪化させていく見通し。7日にはカナダ中銀が0.75%の利上げを決めたほか、8日には欧州中央銀行理事会が0.75%の利上げを協議する公算。2週間後には米連邦公開市場委員会が控えている。
脱ロシアを進める欧州では企業や家計のエネルギー負担が倍増しており、暖房需要が一段と強まる冬場のエネルギー危機は避けられない見通し。景気不安を強める一因となっている。ロシア産エネルギーの価格制限に参加する非友好国について、プーチン露大統領は契約を破棄して供給を停止すると表明した。米国や欧州など西側各国は12月5日までに価格制限を開始できるよう協議を重ねている。
中国のゼロコロナ政策の終わりが見えないことも重し。8月の中国貿易統計によると、ドル建ての輸出は前年比7.1%増となり、7月の18.0%増から伸びが鈍化した。輸入も前年比0.3%増と低調だった。コロナ対策が経済活動を妨げているほか、米国と欧州連合向け需要が既に減速している兆候があるという。
ニューヨーク金先物12月限は強含み、金12月限終値は1727.80ドル、14.90ドル高
前日に発表された米供給管理協会非製造業総合指数の上昇を受けてドル高となったが、欧州時間から米国債の利回り上昇が一服し、ドル高が一服した。日中取引では、原油急落を受けて米国債の利回りが低下し、ドル安に転じた。各国の中央銀行の利上げ見通しを受けて景気減速懸念が強い。