9月14日
投資被害について
ニューヨークダウ1276ドル安、大幅利上げを警戒
米国株式市場は大幅反落
ダウ平均は1276.37ドル安の31104.97ドル、ナスダックは632.84ポイント安の11633.57で取引を終了した。
8月消費者物価指数が予想を上回る伸びとなったため、連邦準備制度理事会の利上げペース加速懸念に売られ、寄り付き後、大きく下落。長期金利の急伸でハイテクの売りも加速し、相場をさらに押し下げた。同時に連邦準備制度理事会の過剰な利上げによる景気後退入り懸念も浮上し、サービスや小売りなどを中心に売られ、一段安となった。引けにかけても売り止まず、ポジション手仕舞いの売りも巻き込み主要株式指数は大幅安で終了。
13日のニューヨーク外為市場でドル・円は、144円52銭で引けた
米国の8月消費者物価指数の改善を期待したドル売りが一時先行。その後、消費者物価指数が予想を上回ったためインフレ高進の長期化観測を受けてドル買いに転じた。連邦準備制度理事会の利上げペース加速の思惑も強まり9月連邦公開市場委員会での0.75%利上げが100%織り込まれたほか、一部1%の利上げ観測も浮上し、金利上昇に伴うドル買いが一段と加速。
ニューヨーク原油先物10月限は弱含み、原油10月限終値は87.31ドル、0.47ドル安
欧州の時間帯までは前日の騰勢を引き継ぐ形で堅調だったが、8月の米消費者物価指数の発表後、米株が急落するなか大幅にドル高が進展したことで、高値から急落して一気にマイナスサイドに転じる展開となった。ダウ平均株価は1300ドル超の暴落となり、ドルインデックスは107ポイント台半ばから109ポイント台半ばまで急伸している。
なおこの日発表された石油輸出国機構月報では、2022年、2023年ともに世界石油需要の伸びは前月発表から据え置かれた。
10月限は、アジアの時間帯の午前には一時87ドル台割れまで下落する場面もったが、すぐに87ドル台を回復して87ドル台半ばで推移。欧州の時間帯には88ドル台から89ドル台乗せまで上昇した。しかし米国の時間帯序盤に付けた89.31ドルがこの日の高値となり、米消費者物価指数発表後は大きく崩れた。結局85.06ドルまで安値があったが、後半は再びV字型の切り返しとなり87ドル台まで戻す乱高下となった。
この日発表された8月の米消費者物価指数は前年比+8.3%、前月比+0.1%、コア前年比+6.3%、コア前月比+0.6%と、すべて予想を上回った。これによりインフレのピークアウト期待が大きく後退して失望感が広がった。
また石油輸出国機構月報によると、世界石油需要の伸びは2022年が日量310万バレル、2023年が同270万バレルにともに前月から据え置きとなった。
石油輸出国機構の8月の生産量は前月比同61万8000バレル増の同2965万バレル。なおサウジアラビアは同1105万バレルと、1100万バレル台を超えた。
米大手証券会社、モルガンスタンレーは、ブレント原油の平均価格見通しを2022年第3四半期を12ドル下方修正して98ドル、第4四半期を5ドル下方修正して95ドルとした。
スイスの大手金融機関UBSは、ブレント原油の年末予想価格を15ドル下方修正して110ドルとした。
ニューヨーク金先物12月限は反落、金12月限終値は1717.40ドル、23.20ドル安
8月の米消費者物価指数は前年同月比8.3%上昇と前月の8.5%から縮小したが、事前予想の8.1%は上回った。ガソリン価格が下落したものの、家賃や食品、ヘルスケア関連価格が上昇した。米連邦準備制度理事会の大幅利上げ観測が強まり、100ベーシスポイント利上げの見方も出ている。