10月18日
投資被害について
ニューヨークダウは550ドル高、企業決算に焦点が移行
米国株式市場は反発
ダウ平均は550.99ドル高の30185.82ドル、ナスダックは354.41ポイント高の10675.80で取引を終了した。
英国の財政刺激策の撤回で同国の財政悪化をきっかけにした世界金融市場混乱へのリスク警戒感が緩和し、寄り付き後上昇。また、銀行の予想を上回った決算が好感されたほか、長期金利の低下も手伝い、終日堅調に推移した。
17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、149円05銭で引けた。
予想を下回った米10月ニューヨーク連銀製造業景気指数受け景気減速懸念が強まったほか、英国国債相場の上昇に連れた米国債券買いで、長期金利低下に伴うドル売りが一時優勢となった。英国のハント新財務相が減税計画撤回を発表し、同国信頼回復に努めたため債券買戻しが加速し米国債も連れ高。その後、リスク選好の円売りや連邦準備制度理事会の大幅利上げを織り込むドル買いが再び強まった。
ニューヨーク原油先物12月限は伸び悩み、原油12月限終値は84.53ドル、0.12ドル安
世界的な景気悪化見通しが相場を引き続き圧迫した。インフレ高進を背景に主要国の中銀は金融引き締めを続けざるを得ず、景気後退に入る見通し。米ニューヨーク連銀製造業景気指数は3ヶ月連続のマイナスだった。中国共産党大会で習近平国家主席が示した活動報告のなかで、ゼロコロナ政策の転換が示唆されなかったことも重し。世界最大の原油輸入国である中国の需要が低調に推移するとみられている。
石油輸出国機構プラスが今月の会合で11月の生産目標を大幅に引き下げたことは下支え要因。米国の戦略石油備蓄放出が11月で終了することから、年末以降の需給が引き締まっていく見通し。
英国のハント新財務相が英金融市場を混乱させたトラス政権の減税計画を撤回することを発表したことは支援要因。クワーテング前財務相が発表した経済対策によって英国債は一時急落するなど不安定化したものの、週明けの英長期債は大きく戻しており、英中銀が緊急国債購入を先週末で停止したことによる混乱はなかった。
ニューヨーク金先物12月限は強含み、金12月限終値は1664.00ドル、15.10ドル高
クワーテング英前財務相の後任として起用されたハント新財務相は、トラス首相の経済対策を撤回し、大規模なエネルギー支援策を縮小した。ポンド主導でドル安に振れた。一方、10月のニューヨーク連銀製造業業況指数はマイナス9.1と、前月のマイナス1.5から低下した。事前予想のマイナス4.0を下回った。ただ米連邦準備制度理事会の大幅利上げ見通しに変わりはなく、戻りは売られた。