11月16日
投資被害について
ニューヨークダウは56ドル高、インフレ改善を好感
米国株式市場は反発
ダウ平均は56.22ドル高の33592.92ドル、ナスダックは162.19ポイント高の11358.41で取引を終了した。
良好な小売決算を好感した買いやインフレ指標の改善を受けた連邦準備制度理事会の利上げ減速を期待した買いに寄り付き後大きく上昇。金利の低下で特にハイテク株の買いがけん引し相場をさらに押し上げた。その後、AP通信が情報局幹部の話として、ロシア軍のミサイルが北大西洋条約機構メンバーであるポーランドに着弾し犠牲者がでたと報じたため地政学的リスク上昇を警戒した売りにダウは一時下落に転落。その後、国務省のパテル報道官が事実をまだ確認できないとしたため買いが再燃し主要株式指数はプラス圏で終了した。
15日のニューヨーク外為市場でドル・円は、139円26銭で引けた
10月生産者物価指数が消費者物価指数に続き伸びが鈍化したため、連邦準備制度理事会の利上げピークも視野に入ったとの見方に金利低下に伴うドル売りに拍車がかかった。しかし連邦準備制度理事会高官がインフレが高過ぎるとタカ派姿勢を変えず追加利上げが必要と主張するとドルの買戻しが再燃。
ニューヨーク原油先物12月限は反発、原油12月限終値は86.92ドル、1.05ドル高
北大西洋条約機構加盟国であるポーランドがミサイルで攻撃され、2名の死者が発生したことが手がかり。ミサイルが着弾したのはウクライナとの国境付近のプシェボドゥフ。穀物の貯蔵施設も被害を受けた。ポーランド政府は臨時の国家安全保障会議を招集した。20カ国・地域首脳会議の開催期間中に緊迫感が高まっている。出席したロシアのラブロフ外相は15日夜に帰国した。
ウクライナのゼレンスキー大統領はポーランドを攻撃したミサイルはロシアが発射したものであると非難している一方、ロシアは関与を否定している。ポーランド政府は米国と状況を確認中であると発表している。
ウクライナがドルジバ・パイプラインの南側のルートを電圧低下のため一時停止したことも手がかり。露トランスネフチが発表した。ウクライナを通過する南ルートはハンガリーやチェコ、スロバキアに石油を供給している。
ニューヨーク金先物12月限はもみ合い、金12月限終値は1776.80ドル、0.10ドル安
時間外取引では、ドル安から買い優勢となり、一時1780ドル台後半まで上げ幅を拡大。高値を離れ、時間外取引の終盤は小高く推移。
日中取引では、10月の米生産者物価指数が事前予想より弱い数字となり、来月の利上げペースが減速観測を受けたドル安から再度、上げ幅を拡大の動きとなり、1790ドル台まで上昇。ユーロドルが約4カ月半ぶりの高値をつけたことに支援された。しかし1800ドルが抵抗線として意識されると、利食い売りなどで急速に上げ幅を削る展開となった。前日の終値水準ではドルが軟調な動きから買い拾われ、下値堅く推移したが、同時に戻り売り圧力の強さが示された。
引け後にロシアのミサイルが北大西洋条約機構加盟国であるポーランド国内に発射されたとの報道を受け、地政学的リスクのまりから金現物価格は一時1785ドル台まで急騰した。