1月12日
投資被害について
米国株式市場は続伸、ハイテクの買い戻しがけん引
ダウ平均は268.91ドル高の33,973.01ドル、ナスダックは189.04ポイント高の10,931.67で取引を終了した。
12月消費者物価指数でインフレピークアウトが証明されるとの期待から買い先行。ソフトランディング期待を受けた買いも手伝い終日堅調に推移した。またボストン連銀のコリンズ総裁が12月連邦公開市場委員会での一段の利上げペース減速支持に傾斜しているとの報道で長期金利が一段と低下するとハイテクの買い戻しが加速。終盤にかけて上げ幅を拡大して終了した。
11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、132円47銭で引けた
米連邦準備制度理事会高官のタカ派発言を受けて、年内の金利が5%を上回るとの思惑が再燃しドルの買戻しが優勢となった。その後10年債入札の良好な結果やボストン連銀のコリンズ総裁が一段の利上げ減速を支持する姿勢が報じられ金利低下に伴いドル買いが後退した。
ニューヨーク原油先物2月限は大幅続伸、原油2月限終値は77.41ドル、2.29ドル高
景気悪化懸念がやや後退していることが相場を押し上げた。昨年から世界的な景気後退が警戒されてきたが、悪化は今のところ先行性のある企業景況感などが中心で年明けは不安感が若干後退している。12日に発表される米消費者物価指数の伸びがさらに鈍化すると想定されているなかで、米利上げペースの0.25%への鈍化が期待されていることも支援要因。
ゼロコロナ政策が撤回された後の中国経済の正常化の動きも景気不安を和らげている。コロナの流行で中国経済の本格的な始動は遅れると見られているものの、感染拡大による免疫の獲得で正常化は時間の問題と見通されている。
米エネルギー情報局が発表した週報で原油在庫が大幅に増加したことはあまり材料視されず。昨年のクリスマス前にかけての大寒波で被害を受けた製油所が一部しか復旧していないことから原油消費量が落ち込んだままとなっている。製油所稼働率は前週の79.6%から84.1%まで回復したが大寒波前の90%超に届いていない。
ニューヨーク金先物2月限は小幅高、金2月限終値は1878.90ドル、2.40ドル高
欧州中央銀行当局者の利上げ発言を受けてユーロ高となったが、米消費者物価指数の発表を控えてドルを買い戻す動きも見られドル安が一服した。
ただインフレの伸びが鈍化することが見込まれ株高に振れ、リスク選好の動きとなった。