1月13日
投資被害について
米国株式市場は続伸、12月消費者物価指数改善で金利先高懸念が後退
ダウ平均は216.96ドル高の34,189.97ドル、ナスダックは69.43ポイント高の11,001.11で取引を終了した。
週次失業保険申請件数が予想外に減少し労働市場のひっ迫が確認されたため、利上げ継続を警戒した売りが先行してスタート。一方、12月消費者物価指数では想定通り伸びが一段と鈍化しインフレピークアウトに伴い、連邦準備制度理事会の利上げが一段と減速するとの見解が強まり買いに転じた。フィラデルフィア連銀のハーカー総裁が0.25ポイントの小幅な利上げを支持すると、長期金利がさらに低下し相場を一段と押し上げた。
12日のニューヨーク外為市場でドル・円は、129円30銭で引けた
米先週分新規失業保険申請件数が予想外に前回から減少し9月来の低水準となり労働市場のひっ迫をあらたに証明したため一時ドル買いが強まった。しかし12月消費者物価指数が予想通り前月比でパンデミックによる経済封鎖直後の20年5月来で初めてのマイナスとなったためインフレピーク達成感が一段と強まり米連邦準備制度理事会の今後の利上げが0.25%ペースに一段と減速されるとの見方に長期金利が低下。ドル売りに拍車をかけた。その後セントルイス連銀のブラード総裁がタカ派姿勢を弱めたほか、30年債入札の強い結果で長期金利がさらに低下するとドルが一段安となった。
ニューヨーク原油先物2月限は続伸、原油2月限終値は78.39ドル、0.98ドル高
米消費者物価指数の鈍化を背景に次回の米連邦公開市場委員会における0.25%の利上げ観測が一段と高まったことが相場を支援した。3月の0.25%の利上げを最後に米金融引き締めがいったん終了するとの観測が高まっており、過剰な利上げによる景気悪化懸念が後退している。
米経済が悪化する兆候が強まっているものの、雇用市場が底堅いことは経済の軟着陸期待を高めた。米新規失業保険申請件数の4週間移動平均は21万2500件まで低下しつつ、昨年からの低水準で推移している。
来週末からの春節をきっかけに中国経済の正常化が加速すると期待されていることや、来月5日から欧州連合がロシア産の石油製品の海上輸入を禁止する予定であることも支援要因。原油輸入の禁止よりも混乱が大きいと警戒されている。
ニューヨーク金先物2月限は強含み、金2月限終値は1898.80ドル、19.90ドル高
12月の米消費者物価指数は前年同月比6.5%上昇し、11月の7.1%から伸びが鈍化した。米連邦準備制度理事会の利上げペース減速の見方が強まりドル安に振れた。ただサービスのコア指数が前月比0.5%上昇と11月の0.4%上昇から加速したことを受け、乱高下した。