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3月15日

投資被害について

米国株式市場は上昇、金融不安後退や予想通りの消費者物価指数で投資家心理改善

ダウ平均は336.26ドル高の32,155.40ドル、ナスダックは239.31ポイント高の11,428.15で取引を終了した。
2月消費者物価指数が予想通り伸びの鈍化基調を示したほか、財務省高官が当局の保証額以上の預金も含め全預金の安全性を強調する姿勢を見せたことで連鎖的な銀行破綻への懸念が後退し、大幅高でスタート。一方、連邦準備制度理事会の利上げ観測再燃で金利が上昇したため伸び悩んだ。またロシア軍戦闘機との衝突で偵察用無人機が墜落したとの軍の発表を受け、地政学リスクを警戒した売りも上げ幅を縮小させた。ただ終盤にかけては再び買い戻しが強まり、主要株価指数はプラス圏で終了。

14日のニューヨーク外為市場でドル・円は、134円22銭で引けた

米2月消費者物価指数でコア指数が前月比で予想外に伸びが拡大したものの前年比では大半の予想通り伸び鈍化傾向が確認されたためドル売りが優勢となった。その後、金融システムへの不安鎮静化で、連邦準備制度理事会の利上げ観測が再燃し金利上昇に伴うドル買いが強まった。


ニューヨーク原油先物4月限は大幅続落、原油4月限終値は71.33ドル、3.47ドル安

前日米シリコンバレー銀行などの破綻を契機とした米金融不安からのリスクオフの動きで年初来の安値を更新した後に大きく下げ幅を縮小したが、この日は再びさらに安値を更新した。2月の米消費者物価指数発表後に米株が上昇したことをいったん好感して大きく戻す場面もあったものの、米格付け会社、ムーディーズが米銀行システムに対する見方を「安定的」から「ネガティブ」に修正したことで、後半に再び大きく売られる展開となった。安値更新でチャートが悪化して投げ売りで下げ幅が拡大した。
なお、この日の石油輸出国機構月報では、2023年の世界石油需要の伸びはほぼ据え置きとなり中立材料だった。

4月限は、アジア時間帯午前の時間外取引では74ドル台後半で推移していたが、午後には74ドル台前半にレンジダウン。そのあと欧州時間帯には74ドル台を割り込み、そのまま73ドル台も割り込んだ。米国時間帯前半は米消費者物価指数発表後の乱高下でも前日付けた年初来の安値72.30ドルを割り込まず、いったん74ドル台まで大きく戻した。しかし中盤から後半にかけて再び急落。前日の安値を割り込むと下げ足を加速して、安値は70.78ドルまであった。帳入値では71ドル台を回復した。

この日発表された石油輸出国機構月報によると、2023年の世界石油需要の伸び見通しは前月からほぼ据え置かれて日量232万バレル。実際の数値は同1億190万バレルとなった。据え置きの理由は、中国のゼロコロナ政策解除後の需要の増加を欧米の景気不安が相殺するとの見方による。実際の中国を含む経済協力開発機構非加盟国の石油需要見通しは前月から同27万バレル上方修正されて同5567万バレルとなったが、経済協力開発機構加盟国のそれは同24万バレル下方修正されて同4623万バレルとなった。中国自体の需要の伸びは同71万バレルと、前月の同59万バレルから上方修正された。
月報自体に大きなインパクトはなく、先週7日のエネルギー国際会議「CERAウィーク」でのガイス事務局長の発言を確認する結果となった。

インドの石油省関係者は、主要7カ国などが実施しているロシア産原油の海上輸送の買い付け価格上限政策に同国は調印しておらず、従う義務がないことを明らかにした。同国と中国は昨年の欧米のロシア産エネルギー締め出し政策により、ロシア産原油の二大買い付け国となっている。

米格付け会社、ムーディーズはこの日、米銀行システムに対する見方を「安定的」から「ネガティブ」に修正した。SVBファイナンシャル・グループ傘下のシリコンバレー銀行、シルバーゲート・キャピタル、シグネチャー銀行などの破綻を受け、金融セクターは投資家と預金者の双方からの信頼が揺らいているとした。

米国の時間帯後半に飛び込んで来たニュースだが、米軍の主張として黒海の上空で米軍の無人機がロシア軍の戦闘機と衝突、墜落したことが報じられた。ただしロシア外務省は緊急発進は認めたものの、兵器の使用や接触は否定している。


ニューヨーク金先物4月限は伸び悩み、金4月限終値は1910.90ドル、5.60ドル安

米シリコンバレー銀行が破綻したが、欧州の銀行部門は耐久力があるとの見通しから警戒感が後退した。また2月の米消費者物価指数が予想通りに減速し、米連邦準備制度理事会の小幅利上げ見通しとなったことも圧迫要因になった。