3月28日
投資被害について
米国株式市場はまちまち、金融不安が緩和
ダウ平均は194.55ドル高の32,432.08ドル、ナスダックは55.12ポイント安の11,768.84で取引を終了した。
地銀ファースト・シチズンが経営破綻したシリコンバレー銀行のローンや預金買収で合意したとの報道を受け、金融不安が緩和し寄り付き後、上昇。経営難が懸念されているファースト・リパブリックなど他の地銀、金融セクターを押し上げ相場の上昇をけん引した。ダウ平均は終日堅調に推移。一方、長期金利の上昇を警戒してハイテクは売りに転じ、結局まちまちで終了。
27日のニューヨーク外為市場でドル・円は、131円55銭で引けた
米銀ファースト・シチズンが同業で破綻したシリコンバレー銀の資産、預金など買収で連邦預金保険公社と合意したとの報道を受け、金融システムへの不安が緩和。米長期金利上昇に伴うドル買いやリスク選好の円売りに拍車がかかった。ただ、米3月ダラス連銀製造業活動指数は低下し、リスク選好的なドル買いは一服した。
ニューヨーク原油先物5月限は大幅高、原油5月限終値は72.81ドル、3.55ドル高
イラク北部のクルド自治区がパイプライン経由でトルコのジェイハン港から輸出している原油について、イラク政府が国際仲裁裁判で争っていた主張が認められ違反であると判断されたことから、トルコ政府がこの決定に従いジェイハン港からの輸出を停止したことが供給ひっ迫懸念を高めた。クルド自治区からパイプラインを経由した輸出は日量45万バレル。西側各国の脱ロシアもあって、ウクライナ紛争開始前と比較すると世界的に石油の輸送距離が伸びており、供給障害が発生した場合に混乱が広がりやすくなっている。
ロシアのプーチン大統領がベラルーシに戦術核を配備することで合意したと発表したことも支援要因。米国が北大西洋条約機構の同盟国に戦術核を配備してきたように、ロシアもベラルーシに戦術核を配備するという。
金融システム不安が落ち着いたことは支援要因。ニューヨーク市場で地方銀行株への売りは一巡し、週明けの取引では買い戻しが優勢だった。
ニューヨーク金先物4月限は下落、金4月限終値は1953.80ドル、30.00ドル安
米ファースト・シチズンズが米シリコンバレー銀行の預金、融資債権、一部資産を買収すると発表し金融不安が後退した。世界的な銀行破綻への懸念が後退し、銀行株が買われた。