4月11日
投資被害について
米国株式市場はまちまち、金利先高観が上値抑制
ダウ平均は101.23ドル高の33,586.52ドル、ナスダックは3.60ポイント安の12,084.36で取引を終了した。
3月雇用統計の結果が労働市場の堅調さを示したため金利上昇を嫌気した売りが先行。その後、国内経済の見通しが改善したほか金融システムへの不安も一段と後退し、ダウ平均は上昇に転じた。一方、連邦準備制度理事会の追加利上げ観測が強まり金利先高観を重しにハイテクは終日軟調に推移。主要株価指数はまちまちで終了した。
10日のニューヨーク外為市場でドル・円は、133円59銭で引けた
米3月雇用統計を受けて労働市場が引き続き堅調であることが証明されたほか、ニューヨーク連銀3月調査で1年のインフレ期待が上昇したため5月連邦公開市場委員会での追加利上げ観測が強まり、金利上昇に伴うドル買いが優勢となった。さらに、日銀の植田新総裁が現行の大規模緩和を当面維持する姿勢を示したため円売りも加速。
ニューヨーク原油先物5月限は反落、原油5月限終値は79.74ドル、0.96ドル安
先週末の堅調な米雇用統計を手がかりに、来月の米連邦公開市場委員会における0.25%の追加利上げ観測が高まったことから、金利負担の拡大による需要悪化が警戒された。7日の米雇用統計で、非農業部門雇用者数は前月比23.6万人増となった。失業率は3.5%まで低下した。
主要産油国が来月から自主減産を開始することは下支え要因。金融引き締めが続く主要国の景気悪化が警戒されている一方、中国の需要回復もあって年後半にかけて需給が引き締まっていくと見られている。
イラク北部からのパイプラインによる輸出が引き続き停止していることは下支え要因。イラクとクルド自治政府は輸出を再開することで暫定的な合意に至ったが、パイプラインは停止したままとなっている。イラク・オイル・レポートによると、3月の輸出量は日量353万4000バレルと、2月の同373万8000バレルから減少した。
ニューヨーク金先物6月限は続落、金6月限終値は2003.80ドル、22.60ドル安
時間外取引では7日に発表された3月の米雇用統計が米労働市場が好調維持する内容となったことを受けドルが堅調に推移から売り優勢となった。
2000ドルの節目が支持線となり下値を切り上げ、終盤は約10ドル安で推移。日中取引は米10年債利回りの上昇、ドル高から再度、売り優勢となった。中盤にかけて2000ドル割れとなり、投機家中心に手じまい売りが増えた動きとなった。後半から終盤に下値を切り上げ、2000ドル台を回復したが軟調に引けた。