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5月12日

投資被害について

米国株式市場はまちまち、地銀の健全性への不安くすぶる

ダウ平均は221.82ドル安の33,309.51ドル、ナスダックは22.06ポイント高の12,328.51で取引を終了した。
地銀のパックウェストの預金減少を受けて金融不安が再燃し寄り付き後、一時大幅に下落。日中も同セクターの下落が相場全体を押し下げ軟調に推移した。シリコンバレー銀行の破綻による損失を埋めるため、連邦預金保険公社が大手銀に対し多額の追加負担を求める計画だとの報道も金融の懸念材料となった。一方4月卸売物価指数が予想を下回ったため金利先高観の後退でハイテクの買いが相場を支援した。ナスダック総合指数はプラス圏を回復し、まちまちで終了。

11日のニューヨーク外為市場でドル・円は、134円54銭で引けた

4月生産者物価指数が前年比で3月から予想以上に鈍化したほか、週次失業保険申請件数が予想以上に増加したため米連邦準備制度理事会の利上げ停止観測が強まりドル売りが加速。その後ポンド安に対するドル買い、ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁のタカ派発言を受けたドル買いや、金融不安を受けた質への逃避のドル買いに下げ止まった。


ニューヨーク原油先物6月限は続落、原油6月限終値は70.87ドル、1.69ドル安

米景気後退見通しが相場を圧迫した。米債務上限の引き上げがなければ米経済が大混乱し、急速に経済が悪化する可能性が高い。イエレン米財務長官は債務引き上げ交渉の失敗による債務不履行は世界的な景気後退の火種になると警告した。

米地銀のパックウェスト・バンコープが急落したことも重し。米金融引き締めを背景に金融機関からの預金流出が継続しており、金融システム不安が根強い。米生産者物価指数は一段と鈍化し、来月以降の米利上げ停止観測が強まったが、高水準の政策金利が維持されて預金流出が続くと警戒されている。

石油輸出国機構の月報はほとんど材料視されず。今年の世界の石油需要見通しは日量1億190万バレルと、前月の同1億189万バレルからほぼ変わらず。3月の経済協力開発機構加盟国の商業在庫は前月比3170万バレル減の28億800万バレル。昨年からの増加傾向が一巡した。

米エネルギー省のグランホルム長官が来月にも戦略石油備蓄の補充を開始する可能性があると述べたことは支援要因。現行の2600万バレルの放出が完了した後に補充を開始するという。


ニューヨーク金先物6月限は弱含み、金6月限終値は2020.50ドル、16.60ドル安

4月の米生産者物価指数は前年比2.3%上昇し、前月の2.7%から伸びが鈍化し、ドル安に振れた。しかし、米地方銀行持ち株会社パックウェスト・バンコープの預金減少を受けて米地銀に対する不安感からリスク回避の動きが出ると、手じまい売りが出て軟調となった。