6月9日
投資被害について
米国株式市場は上昇、労働市場の軟化でハイテク株に買い戻し
ダウ平均は168.59ドル高の33,833.61ドル、ナスダックは133.63ポイント高の13,238.52で取引を終了した。
朝方発表された経済指標が労働市場の軟化を示したことで、連邦準備制度理事会の金融引き締め長期化への懸念が和らぎ寄り付き後は上昇。新規失業保険申請件数が急増し2021年10月以来の高水準となった。長期金利が低下しハイテク株に買い戻しの動きが見られたほか、中小型株に買いが入り相場を支えた。来週に連邦公開市場委員会や物価関連指標の発表を控え動きづらい展開が続いているが、主要株価指数は終日堅調に推移した。
8日のニューヨーク外為市場でドル・円は、138円92銭で引けた
この日発表された米国の週次新規失業保険申請件数が予想を大きく上回る増加となったことを受けて、米10年債利回りは3.81%台から3.70%台まで低下し、全体的にドル売りが優勢になった。
ニューヨーク原油先物7月限は反落、原油7月限終値は71.29ドル、1.24ドル安
ウラン濃縮を続けるイランと米国が協議し、石油輸出についての制裁緩和と引き換えにウラン濃縮を減らす暫定的な合意に近づいていると伝わったことが相場を圧迫した。ミドル・イースト・アイが関係筋の話として伝えた。制裁緩和によりイランの原油生産量は日量100万バレル超増加し、サウジが新たに実施する日量100万バレルの追加減産が帳消しとなる可能性がある。
2018年、トランプ前米大統領がイラン核開発合意から一方的に離脱し、米国は石油セクターを中心に幅広い制裁をイランに科しているが、この制裁が一部緩和される可能性がある。ミドル・イースト・アイによると、米国のイラン担当特使であるロバート・マリー氏とイラン国連大使のアミール・サイード・イラバニ氏が米国内で対面協議した。
ただ米ホワイトハウスがこの報道について間違っており誤解を招くと発表すると相場は安値から切り返した。
ニューヨーク金先物8月限は反発、金8月限終値は1978.60ドル、20.20ドル高
日中取引では米新規失業保険申請件数の急増をきっかけとしたドル安を受けて急伸した。時間外取引の高値を突破し、テクニカル要因の買いが入って1985.7ドルまで上昇した。
米新規失業保険申請件数は前週比2万8000件増の26万1000件となり、約1年半ぶり高水準となった。市場予想の23万5000件を上回り、労働市場の減速が示唆された。