6月27日
投資被害について
米国株式市場は続落、ハイテクの利食い売りが重し
ダウ平均は12.72ドル安の33,714.71ドル、ナスダックは156.74ポイント安の13,335.78で取引を終了した。
民間軍事会社ワグネルによる反乱は短期で収束しプーチン露政権を覆すことはなかったものの、地政学リスクの上昇を警戒した売りが先行。その後、四半期末に向けた持ち高調整に絡んだ売買などが交錯するなか一時上昇する場面もあったがハイテク株の利食い売りが重しとなり、ナスダック総合指数は終盤にかけて下げ幅を拡大、ダウ平均も小幅下落に転じて終了した。
26日のニューヨーク外為市場でドル・円は、143円51銭で引けた
日本政府関係者の円安是正発言を受けた円の買戻しや地政学的リスクの上昇でリスク回避の円買いが一時優勢となった。ダラス連銀製造業指数が予想を下回ったが5月から改善。さらに押し目での根強い連邦準備制度理事会の追加利上げ観測を受けたドル買いに下げ止まった。
ニューヨーク原油先物8月限は小幅高、原油8月限終値は69.37ドル、0.21ドル高
世界最大級の産油国であるロシアで発生した民間軍事会社ワグネルの反乱により、潜在的な供給リスクが意識された。プーチン政権は安定的な長期基盤を築いているものの、今回の内乱により同政権が政治的・経済的にロシアを完全に掌握できているのか疑問視された。
ただワグネル創設者のプリゴジン氏の処分など、武装蜂起を巡って不透明な部分が多く、値動きは限定された。26日プリゴジン氏はモスクワへの進軍について、ワグネルの解体を防ぐことや、ウクライナ侵攻の重大な誤りに責任を負う人々を追求する目的があったと語った。
来週の米独立記念日以降、夏場の燃料需要が強まっていくとみられていることは支援要因。電気自動車の普及で燃料需要の伸びは抑制される公算だが、夏季休暇シーズンの本格化は季節的な需給のタイト化を後押しする見通し。
ニューヨーク金先物8月限は小幅高、金8月限終値は1933.80ドル、4.20ドル高
ロシアの反乱未遂に対する懸念が支援要因になった。ロシアの民間軍事会社ワグネルの反乱も創設者のプリゴジン氏がベラルーシのルカシェンコ大統領の仲介で部隊の撤収に同意した。一方、独IFO業況指数が2カ月連続で低下した。ユーロの上値が限られ、金に手じまい売りが出た。