11月8日
投資被害について
ニューヨークダウは56ドル高、企業決算や長期金利低下を好感
米国株式市場は続伸
ダウ平均は56.74ドル高の34,152.60ドル、ナスダックは 121.08ポイント高の13,639.86で取引を終了した。
ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁など連邦準備制度理事会高官がインフレを目標値に戻すことが最優先課題で、必要とあれば利上げを実施する姿勢を維持したほか利下げを否定したため警戒感から売られ寄り付き後、下落。しかし良好な主要企業決算を受けた買いが下支えとなったほか、原油価格の下落や根強い利上げサイクル終了の思惑に長期金利が低下したため買いに転じた。金利の低下で特にハイテクが買われ、相場を一段と押し上げ終了。
7日のニューヨーク外為市場でドル・円は150円37銭で引けた
米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁が連邦準備制度理事会のインフレ制御する仕事は終わっておらず必要なら追加利上げも辞さない姿勢を示したためドル買いが優勢となった。しかし原油価格の下落や市場での利上げサイクル終了の根強い思惑に長期金利が低下したためドル買いが後退。
ニューヨーク原油先物12月限は大幅安、原油12月限終値は77.37ドル、3.45ドル安
サウジアラビアやロシアなど主要な産油国が自主的な供給制限を実施している一方、夏場以降は石油輸出国機構の生産量が増加しており、需給バランスが緩んでいるとみられることが相場を圧迫した。米国の制裁を背景に生産制限を免除されているイランの増産が全体を押し上げている。石油輸出国機構月報における7月の石油輸出国機構生産量は日量2735万8000バレルだが、米エネルギー情報局によると10月には同2777万バレルまで拡大した。
節目の1バレル=80ドルを下回ったことはテクニカル的な売りを加速させた。今月はこの節目の水準が支持となり下げ渋っていたものの、下抜けたことで損失確定の売りを誘発したもよう。
来年以降の世界的な景気悪化懸念は重し。金融引き締めを背景に主要国経済は弱含みつつあり、来年の需要下振れが警戒されている。ただ7-9月期の米国内総生産は堅調だった一方、ユーロ圏国内総生産は縮小しており、全体としてはまだら模様。
中国の10月の原油輸入量が前年比13.5%増の日量1153万バレルと堅調だったことは支援要因。9月の日量1113万バレルも上回った。
ニューヨーク金先物12月限は弱含み、金12月限終値は1973.50ドル、15.10ドル安
時間外取引ではドル高から売り優勢となり、一時1970ドル割れまで値を崩した。世界各地でイスラエルとハマス間での紛争の停戦を求める大規模デモが実施されるなど、地政学的リスクからの買いが一服したことも売り材料。日中取引では序盤で下げ幅を縮小の動きが見られたが、複数の米高官から米金融政策に関しての発言を控え、手じまい売り先行ムードが続き軟調に推移した。銀が大幅安となったことも地合いを悪くした。
この日は米国の複数の高官が現状の米経済と金融環境について発言した。概ね米経済堅調でインフレ警戒感が残る内容だった。