11月9日
投資被害について
ニューヨークダウは40ドル安、金利安でハイテクが支援
米国株式市場はまちまち
ダウ平均は40.33ドル安の34,112.27ドル、ナスダックは10.56ポイント高の13,650.41で取引を終了した。
金利先高観の後退や新年度に向けた買いに寄り付き後、上昇。ただ連邦準備制度理事会のパウエル議長が参加予定の国際通貨基金会合での発言を警戒し、利食い売りに押され下落に転じた。しかし原油価格の下落が好感材料となったほか、長期金利低下でハイテクの売りが限定的となり、相場を支えた。終盤にかけナスダックはプラス圏を回復もダウは下げを消せずまちまちで終了。
8日のニューヨーク外為市場でドル・円は150円99銭で引けた
米9月卸売在庫改定値が予想以上の伸びとなったほか、連邦準備制度理事会のパウエル議長が米国東部時間9日に予定している国際通貨基金会議討論会でインフレ目標達成を再公約するとの見方にドルは底堅く推移。
ニューヨーク原油先物12月限は続落、原油12月限終値は75.33ドル、2.04ドル安
来年以降の世界的な景気悪化や需要下振れを先取りした売りが続いた。7-9月期に国内総生産が縮小したユーロ圏は年内にもリセッション入りするとみられているほか、来年にかけて米国や中国など石油の消費大国も減速していくリスクが意識されている。9月のユーロ圏小売売上高は前年比2.9%減となり、12ヶ月連続の前年割れとなった。
主要国のインフレ率は抑制される傾向にあるが、金融引き締めで消費見通しは不透明。7日に米ニューヨーク連銀が発表した7-9月期の米家計の総債務は前期比1.3%増の17.29兆ドルまで拡大し、統計開始以来の最高水準を更新した。
7-9月期の米経済は堅調だったものの、家計は債務残高を膨らませることで生活水準を維持しようとしている。追加の借り入れが困難となった場合、悲観論が広がるとみられている。
米石油協会が発表した米週間在庫統計で原油在庫が前週比1190万バレル増となったことは重し。製油所への原油投入量は回復する傾向にあるが、輸入の拡大や輸出の減少が原油在庫の積み増しにつながったとみられている。ただ今週はシステム更新のため米エネルギー情報局の週報の発表がなく、詳細は不明。米エネルギー情報局週報は来週2週間分がまとめて公表される。
ニューヨーク金先物12月限は続落、金12月限終値は1957.80ドル、15.70ドル安
ドル高が一服したが、テクニカル要因の売りが出たことや原油安が圧迫要因になった。イスラエルがガザ中心部に進軍したが中東の紛争拡大が抑制されており、手じまい売りが出やすい。原油は需要減少懸念を受けて下落した。