12月19日
投資被害について
ニューヨークダウは1ドル高、ハイテクが支える
米国株式市場は続伸
ダウ平均は0.86ドル高の37,306.02ドル、ナスダックは90.89ポイント高の14,904.81で取引を終了した。
12月住宅市場指数の改善でソフトランディング観測が強まり寄り付き後、上昇。エネルギーセクターや会員制倉庫型卸売・小売会社のコストコホールセールの上昇も相場を押し上げた。一部連邦準備制度理事会関係者が市場の早期利下げ観測に懐疑的見方を表明したものの、金利先安感が根強くハイテクが相場を支えたほか、年末にかけたサンタクロースラリーを期待した買いに終日堅調に推移。終盤にかけダウは失速も連日で過去最高値を更新、相場はプラス圏を維持し終了した。
18日のニューヨーク外為市場でドル・円は、142円82銭で引けた
日本製鉄の米製鉄会社買収の発表をきっかけにしたドル買い・円売りが続いた。またフーシ派の攻撃警戒でタンカー大手などが紅海通航見合わせを発表し、原油高・米金利上昇となり米地区連銀総裁たちからは市場の早期利下げ観測に先走りとの指摘もみられ、ドル買い・円売りは加速した。
ニューヨーク原油先物2月限は反発、原油2月限終値は72.82ドル、1.04ドル高
イエメンの武装勢力アンサール・アッラーが紅海での商船攻撃を続けるなかで、スエズ運河を通過する航行を一時取りやめる動きが広がっていることから、供給の混乱が意識された。英石油大手BPは紅海の通過を一時停止すると発表している。アンサール・アッラーはイランが支援する武装組織。紅海は日量900万バレル近い石油が通過する供給網の要所。
米国が検討している紅海での航行の安全を守るための多国籍部隊について、19日にオンライン会議が行われる予定。この多国籍部隊にサウジアラビアやアラブ首長国連邦が参加するならば、アンサール・アッラーの指導者は両国の油田などへの攻撃を警告している。イランも多国籍部隊の編成についてけん制している。
ロシアが追加で日量5万バレルの輸出削減を12月に実施することも支援要因。石油輸出国機構プラスの合意に沿って、来年1-3月期にロシアは日量50万バレルの輸出削減を予定している。
ニューヨーク金先物2月限は小幅高、金2月限終値は2040.50ドル、4.80ドル高
欧州中央銀行当局者や米金融当局者の早期利下げをけん制する発言が目立ったが、市場の利下げ期待が強いことが金の支援要因になった。米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は、利下げ時期について金融市場は連邦準備制度理事会より「やや先走りしている」との見方を示した。