6月14日
投資被害について
米連邦準備制度理事会は14-15日の2日間にわたり連邦公開市場委員会を開催する。
欧州連合の離脱の是非を問う英国の国民投票を控えて、この会合では利上げ見送りがほぼ確実視されている。しかし、7月の利上げ、または、今後の利上げの軌道を探る上で声明、イエレンFRB議長会見に注目が集まる。FOMCはさらなる情報待ちで、今後のオプションをオープンにする姿勢を強調すると見られている。
さらに、金融政策の見通しにおいて、5月の雇用統計が一時的な傾向なのか、労働市場の増加傾向が減少傾向に転換した兆候なのかがカギとなってくる。5月の雇用統計は確かに弱かった。ただ、エコノミストは、5月の弱い雇用が一時的との見方を強めつつある。
7月のFOMCまでには1ヶ月ほどの期間しかなく、通常は見通しが大幅に変更される可能性は少ない。しかし、その間には主要経済指標もいくつか発表される。決め手となる6月の雇用統計で5月の雇用統計の弱い結果が一時的な現象であることが証明された場合、結果次第では7月の利上げ観測が急速に上昇する可能性も除外できない。
ニューヨーク株式:ダウは132ドル安。
NYダウ 終値 :17732.48 前日比:-132.86
始値 :17830.50 高値 :17893.28 安値 :17731.35
13日の米国株式相場は下落。ダウ平均は132.86ドル安の17732.48、ナスダックは46.11ポイント安の4848.44で取引を終了した。英国の欧州連合離脱の懸念などを背景にアジア・欧州株が全面安となり、売りが先行。一時上昇する場面もあったが、昨日にフロリダ州で発生した銃乱射事件を嫌気したリスク回避の動きもあり、引けにかけて下げ幅を拡大した。
13日のニューヨーク外為市場でドル・円は、105円96銭から106円58銭まで上昇し106円21銭で引けた。ユーロ・ドルは、1.1238ドルへ下落後、1.1303ドルまで上昇し1.1290ドルて引けた。ユーロ・円は、119円17銭へ下落後、120円32銭へ上昇した。
ニューヨーク原油は続落(7月限終値:48.88プラス0.19)。48.16ドルを安値に、一時49.28ドルまで上昇した。英国のEU離脱懸念で世界経済の先行きに不透明感が増す状況が引き続き嫌気されたこと。また、前週発表の米国内の原油生産量の増加転換や石油掘削装置稼働数の増加継続を受けて、原油の売りが先行した。
ニューヨーク金は続伸(8月限終値:1286.90プラス11.00)。1290.30ドルを高値に、いったん1280.30ドルまで下落した。英国のEU離脱懸念から引き続き欧州株が下げ、米株も下落スタートしたことで、安全資産としての金の買いが継続した。また、14-15日開催予定の米連邦公開市場委員会では利上げが見送られるとの安心感も買いにつながった。